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【産業用太陽光発電】住宅用との違いや投資へのメリットとは

太陽光発電

太陽光発電というと、住宅の屋根に設置されている物の他に、工場に設置されている物、もしかすると街頭や庭先に使われている物をイメージする人も居るかもしれません。

そんな中で、最近都心部から離れた郊外などで増えてきているのが、小規模な産業用発電です。
ここでは、そんな産業用発電についての解説をしていきます。

産業用太陽光発電とは

「一般家庭の屋根以外に設置される太陽光発電設備」を産業用発電と呼ぶことも多いですが、厳密にいうと「太陽電池パネルを利用した10kw以上の発電量の発電施設」のことを言います。

以前から工場やスーパーなどの屋根に設置されているのを見たことある人も居るかと思いますが、最近では近年増えてきている耕作放棄地や放置された山林なども利用できるということで郊外などで、見かける事が多くなってきました。

基本的な部分は一般的な太陽光発電と変わらないので、理論上は自宅の屋根に大量の太陽パネルを設置して、産業用太陽光発電とすることもできるのですが、10kwの発電量を維持するシステムを設置するとなると、効率が良いパネルでも設置場所として、10坪以上は必要となるので一般家庭の屋根で行うのはまず不可能です。

ですから、空き地などで足場を組んでパネルを設置する、もしくはアパートや工場の屋根などに設置するなどの方法がメインとなります。
そのため、設置するモジュールも一般的なパネルより大き目で、なおかつビルの上や砂風に対応できる専用の物を使います。
他にも、一般住宅の屋根のように設置場所が一定ではないので、パネルを設置する架台をほぼオーダーメイドで作るなど、住宅用とは違う機器を利用することが多いです。

「産業用太陽光発電」と「住宅用太陽光発電」の違い

一言で説明すれば、「規模の違い」であり、産業用と住宅用で発電の仕組みやシステムが大きく異なるというわけではありません。
しかし、売電投資目的の方にとっては、非常に重要な法律や買い取る際の扱いが大きく異なってきます。

まず、発電規模が10kw以下であれば「住宅用」と扱われ、売電は個人宅で利用した残りを売ることになる「余剰電力買取制度」が適用となります。
また、買取期間は2017年現在10年と産業用より短いですが、買取価格は産業用より高く設定されています。

一方、10kw以上の発電施設は「産業用」として扱われ買取は余剰買取と発電した分をすべて売る「全量買取制度」を選択することができます。
買取期間は、住宅用の倍の「20年」。(しかし、住宅用より買取価格が安いので注意。)
さらに、産業用は税制上の優遇を受けられます。

規模の違いや接続方法の違いに伴い、設置場所や利用する機器に違いはありますが、法律的には「発電規模」のみの違いなので、自営業者が店舗兼自宅の屋根に設置したとしても規模が小さければ「住宅用」と扱う場合がありますし、個人が庭などに大き目な太陽光発電設備を工事をして設置すれば、産業用太陽光発電を運用する場合があります。

産業用太陽光発電のメリット・デメリット

前述したとおり産業太陽光発電は、「規模が大きめの太陽光発電」「全量買取制度が適用となる」という特徴があるだけで、メリットやデメリットは基本的に、住宅用と同じです。

つまり、太陽光発電にある「自然任せなので天気に発電量が左右される」「長期的に見ればある程度安定したリターンを見込める」といった内容は同じということになります。

ですので、ここでは「住宅用」と比較した上での、メリットデメリットを解説していきます。

メリット

  • 全量買取制度を選択できる 

(※これにより余剰買取しか選択できない一般家庭用以上の収益を見込めます)

  • 全量買取制度の適用が20年間まで延長される
  • 発電量に対しての設置費用をある程度下げられる(スケールメリットの低下)
  • 補助金が利用できる可能性がある

(※国家単位ではすでにありませんが市町村単位で実施しているところがあります。ただし住宅用より実施場所は少ないです)

デメリット

  • 初期費用が高額である。(規模が大きいためです。)
  • 家庭用よりも広い設置面積を必要とする。
  • 家庭用より買取単価が安い。

(※買取価格は定期的に更新されますが、住宅用より安いのが現状です)

  • メンテナンス費用が高い

(※規模が大きいことに加え、平地に設置する場合は盗難やいたずら対策などの保守点検費用など、追加費用が発生します)

以上のように「初期投資費用や必要経費が高額になる」というデメリットはありますが、「住宅用より安定して収入を得ることができる」というメリットがあげられる形です。

産業用太陽光発電の補助金に関して

産業用太陽光発電に対しての補助金ですが、まず国としては税制上の優遇は行っていますが補助金としては、現在行っていません。
市町村単位であれば実施している町もありますが、これも住宅用発電と比べると数が少ない傾向にあります。
なので、まず設置する地方自治体に確認をしてみましょう。

産業用太陽光発電の投資は損?得?

どんな投資でも確実というものはありません。
無計画極まりない投資でもなぜか成功することがあれば、しっかりと計画した投資が失敗することも珍しくありません。
「かならず儲かる」「損は絶対にしない」はインチキでしかないというわけです。

しかし、太陽光発電投資は、国による20年間の買取保障制度がありますし、長い目で見れば、日照時間などはある程度安定するので、「比較的将来の利益を予想しやすい投資」であるという事がいえるでしょう。

ですから、しっかりとした計画と天候や災害などのリスクを避けれることができれば、ある程度は安定した収益が見込めるといえるでしょう。
あとは、初期設置費用の兼ね合いや保守メンテナンス費用、実際の発電量の問題などとの兼ね合いになってくるのでしっかりと計画を立て、もし成功する見込みが薄ければ計画自体を中止することも考慮しましょう。

不動産投資と比べてみる

不動産投資、具体的にはアパート・マンション運営や駐車場の経営は立地条件さえよければ、数年で元が取れるということもあります。
しかし、そういった高い利回りを生むには相当よい立地条件でなければいけませんから、どのような土地でもかならず成功するという事はありません。

また、家賃が収入の源となるので、空き家リスクや家賃相場の低下などで、大きなリスクをおう可能性もあります。
一方で太陽光発電は、いきなり高額を稼げるというものではありませんが、比較的立地条件の縛りが緩く、郊外や田舎でもしっかりと計画を立てれば、利益を出すことが可能です。
もちろん太陽光発電投資には太陽光発電のリスクがあるので、「確実に」というわけではありませんが、不動産投資と比べると比較的リターンが少ない分、リスクも少ない投資であるといえるでしょう。

産業用太陽光発電の設置までの基本的な流れ

基本的に信頼性の高い専門業者に依頼することになるので、書類政策などもある程度代行してもらえます。
ここでは簡単に設置の流れ紹介します。

1見積もり(設置場所や設置する設備の選定からまず必要経費などの見積もりを行います)

2契約(見積もりに了承を得られた場合、本格的な調査と決定を踏んだ上本契約となります)

3書類提出(電力会社との協議や国に対しての事業計画の申請、また電力会社との契約を行います。基本的に業者が代行します)

4施工、試運転

5売電開始

6年に一度の運用報告、また保守点検メンテナンス

リスクがない投資は「ない」

産業用太陽光発電は、国による固定買取制度の登場により注目され、個人の投資としても広く行われるようになったものです。
投資としてみるとリターンが少ない代わりに、固定買取によってある程度安定した利益を見込めるので、リスクも少ないといえます。

とはいえ、これだけ稼げるという保証がある投資は存在しないので、しっかりとシミュレーションで導入するか決めるようにしましょう。

まとめ
  • 産業用太陽光発電は10kw以上の太陽光発電施設のことを言う
  • 屋根に設置されることが多い住宅用と比べて大型化するので別の機器を使うことが多い
  • 全量買い取りを選ぶことができる
  • 投資としてはリスクが少ない代わりに大きなリターンも見込めないローリスクローリターンタイプ
  • リスクがない投資はないのでしっかりとした計画を

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