公式ブログ

【蓄電池とは?】知って得をする家庭用太陽光発電の基礎知識

太陽光発電

節電や太陽光発電に興味を持つ方のなかには、蓄電池とはどんなものか気になる方もいるでしょう。

 

しかし、蓄電池は高価なものという印象を持っているために導入できない場合や、蓄電池のシステム自体を理解しておらず不安要素が強いなど、なかなか蓄電池購入に踏み切れない方もいるようです。

 

蓄電池はなんとなくお得という考え方から、もっと知識を取り入れて購入のきっかけを作ってみてはいかがですか?ここでは、蓄電池の基礎知識や、蓄電池で収入を増やすコツについて詳しく紹介します。

 

蓄電池は最近よく売れている

蓄電池市場は2015年に58万1491kWhを達成し、前年度から比べると194.1%となりました。2017年にはさらに市場規模が増加し、119万5708kWhになると予想されており、蓄電池市場は年々増加傾向にあります。

 

今後は太陽光発電システムとのセット販売や、太陽光発電の固定価格買取制度の契約期間が終了するユーザーでの導入も見込まれています。

 

多くの自治体から補助金がでる

蓄電池が普及した背景には補助金の支給があります。蓄電池の補助金は、2017年度で国の補助の予算は組まれていないものの、多くの自治体にて補助金を出しています。

 

自治体によっては最大24万円の補助金を受け取れる地域もあるため、導入を検討している家庭が増えているというわけです。

 

自治体からの補助金を受け取るには、条件を満たしている必要があります。それぞれの基準が設けられているため、お住まいの自治体でどのような補助金を交付しているか確認してください。

 

例えば東京都の蓄電池に対する補助金は、蓄電池システムに対し最大24万円、または1kWhあたり4万円、機器費の1/6まで、の中で安いほうが補助金として支給されます。

 

家庭用蓄電池の多くは6kWh以上となるため、最大の24万円が支給となると考えておけばよいでしょう。補助対象機器として登録されているものの導入が対象で、太陽光発電システムと同時購入が必要です。

 

蓄電池は電力を貯められる

 

蓄電池とは、車のバッテリーのように電気を溜めておき、必要なときに電気を使えるものです。家庭用充電池と同じ仕組みで、電気がなくなったら家庭用コンセントや太陽光発電から充電することができます。

 

電気を溜めておけば災害時でも電気が使用でき、もしもの際に備えて用意する家庭もあるようです。蓄電池にはリチウムイオン電池が用いられています。

 

電気料金の削減・売電収入も増やせる

蓄電池に電気を溜めるのは、電気代が安い夜間電力を使うため、電気料金削減効果があります。夜間電力で電気を溜めておき、電気代が高い昼間に使うことで、トータルの電気代が安くなるシステムです。

 

また、太陽光発電と連携することで、昼間に発電した電力を蓄電池に溜めておくやり方や、余剰電気を売る方法も利用が可能です。使い方によっては売電収入が得られます。

 

ピークカットに貢献できる

夜間電力を蓄電池に利用し電気を溜めておく方法のことをピークシフトと呼びます。一方でピークカットとは、様々な再生可能エネルギーの導入により、電力使用量の削減に貢献するものです。

 

蓄電池と太陽光発電システムを兼用することで、使用する電力自体が減り、CO2削減に貢献できます。電気料金削減は、地球温暖化対策にもつながるものです。

 

蓄電池のダブル発電とは

蓄電池にはシングル発電と、ダブル発電の2種類があります。シングル発電は押し上げ効果なしで、ダブル発電は押し上げ効果がありのシステムです。

 

ダブル発電の売電価格は3円下がる

ダブル発電とは、蓄電池での電力の使用と、太陽光発電システムの売電を同時に行うことです。シングル発電では、太陽光発電システムで発電した電力は、自家消費でまかない余った分を売電に回します。

 

それをダブル発電にすると、太陽光発電システムによる売電をしながら、自家消費として夜間に溜めた蓄電池の電気を使用するため、太陽光の発電電力を多く売電することが可能です。そのため押し上げ効果ありと呼ばれています。

 

たくさん売電できるためメリットが高いように感じられますが、デメリットとして、ダブル発電は売電価格が通常より3円下げられているため注意が必要です。2017年の買取価格では28円のところ、3円下がって25円の買取価格となります。

 

そのため、ダブル発電の効率はそれほど高いものではなく、昼間の電気使用量がかなり高い家庭か、太陽光発電システムが2kW未満のタイプを導入している家庭でなければ、メリットは得られません。

 

ダブル発電にならない蓄電池が登場

蓄電池のダブル発電では効果が低いことから登場したのが、シングル発電です。太陽光発電システムで売電しているときには、蓄電池での放電しないシステムが付けられています。日中に太陽光発電システムで発電した分を自家消費に回し、余った分を売電するシステムです。

 

夜間のように太陽光発電システムが発電できない時間帯に、蓄電池の電力を使用します。この方法なら売電価格は通常通りとなるため、結果的に経済効果が高まるケースが多いという方法です。

 

これまでの蓄電池の変遷

 

蓄電池の初期型は小型でコンセントにつなぐポータブルタイプでした。その次に登場したのがダブル発電タイプだったのですが、売電価格が下げられ販売数は伸びませんでした。そこで登場したのがシングル発電です。

ダブル発電とシングル発電での売電価格差が出たのは、太陽光発電が急速に普及してきたためです。売電する家庭が増えれば、電力会社にとって収入より支出のほうが多くなるリスクがあるため、一般家庭でこれ以上電力カットをしないよう対策が採られました。

 

また、蓄電池を設置していない家庭と比較すると、蓄電池を設置している家庭のほうが利益を得ることができるため、その差を減らすためにダブル発電の価格が下げられました。

 

蓄電池のダブル発電では売電価格が下げられたため、実際に2015年からの補助金対象機器では、シングル発電タイプが増えています。各メーカーもそれに対応するようシングル発電の蓄電器開発を進めている状況です。

 

画期的な太陽光発電連系型(大型)蓄電池

近年の蓄電池普及により、さらに大容量の蓄電池も登場しています。大容量タイプでは、12kWhとなり、従来の7.2kWhタイプと比べて約1.67倍の大容量を実現しました。大容量になっても薄型で小型化が進んでいるため、1kWh当たりの体積は削減しています。

 

次世代モデルでは、押し上げ設定あり、または押し上げなし設定が選べるため、家庭の電気使用状況に合わせて調節ができます。

 

日中に電気を多く使用し、太陽光発電システムで発電した電力を多く売電したい家庭は押し上げ設定に、日中電気を使わない家庭や太陽光発電システムが大容量の場合は押し上げ設定なしがおすすめです。

 

太陽光発電と蓄電池の相性

太陽光発電と蓄電池は、それぞれの容量や使用する電力量によっても相性が異なります。日中に電気を多く使う場合や、太陽光発電システムの容量が小さい場合は、ダブル発電が向いています。蓄電池で溜めた夜間電力を昼間に使え、日中の太陽光発電で発電したものを売電でき、より多くの売電が見込めます。

 

日中電気を使わない家庭や、太陽光発電システムの容量が大きい場合は、シングル発電が向いています。日中電気を使わないため、日中に蓄電池の電力放電をする必要がなく、シングル発電にすれば太陽光発電の売電単価が高くなります。同時に蓄電池により朝と夕方の太陽光の不足分がカバーできるため、節電することが可能です。

 

このように蓄電池と太陽光発電は相性がよく、蓄電池のみだと日中使用する電力をすべてまかなえない家庭も少なくないため、太陽光発電がその分をカバーできる仕組みです。日中家に誰もいないならよいのでしょうが、そうもいかないのが通常のため、蓄電池と太陽光発電の欠点を補いあえるW使いが便利です。

 

蓄電池だけを購入すると儲けにならない

蓄電池はもともと節電意識を高めるためや、非常用電力として利用価値が高いものです。単体の利用では元を取ることはできません。蓄電池だけを買うと、日中の高い電気を買わなければならず、思ったより儲けはありません。

 

蓄電池だけ購入した際の回収年数

蓄電池を設置すると、一般家庭では年間4万円程度の節電効果が見込めます。蓄電池の購入費用が150万円だと仮定し、補助金が50万円支給されると、自己負担額は100万円です。毎年4万円の節電効果があったとしても、元を取るまでに25年もかかる計算です。

 

太陽光システムと蓄電池を購入した場合と比較

 

ところが太陽光発電システムと兼用すれば、費用効果が高くなります。日中発電した電力を売ることができるため、約14年で回収できます。蓄電池のみ購入時より、元を取る年数が短くなるため、お得に使うことができます。これがダブル発電となると約16年と2年伸びるため注意しましょう。

 

太陽光発電システムと蓄電池は補い合う

蓄電池は電気をためることができるため、太陽光発電システムにメリットをもたらしてくれます。ダブル発電は日中にたくさん電力を使う家庭に向いており、シングル発電はその逆です。

もし、太陽光発電システムと蓄電池の購入をお考えでしたら、自分の家はどちらのタイプなのかを、よく検討してから購入しましょう。

まとめ
・蓄電池のダブル発電とシングル発電に注意しよう
・蓄電池のダブル発電は売電価格が下がる
・家庭の電気使用状況に合わせた蓄電池選びが重要
・太陽光発電と組み合わせることで効果が出やすい

最新情報を受け取る

ブログでは書いていない太陽光発電の情報などもFaceBookページで発信しています。ぜひ、「いいね!」をお願いします。