地球温暖化問題にソーラーシステムで貢献、そんな話を一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?
一時期、地球温暖化問題は、テレビや新聞などで話題となりましたよね。
原子力発電や火力発電によって環境が破壊されるのは心を痛める問題です。
原子力発電や火力発電と違って、発電時に二酸化炭素を発生させない地球環境に優しい自然エネルギーの太陽光発電システムが、今注目されています。
経済産業省が調査した非鉄金属や金属製品統計によると、年間設置台数はどんどん上昇しており、太陽熱温水器出荷実績も順調に上がっていますし、最近では、戸建住宅販売やマンション販売と一緒にソーラーシステムを購入する家庭が増えています。
今回は、そんなソーラーシステムのしくみについて、徹底解説していきます。
ソーラーシステム とは
さて、ソーラーシステム とはいったいどんな装置なのでしょうか?
ソーラーシステムとは、太陽熱を利用して電力変換する太陽光発電装置のことで、太陽光で発生した太陽熱エネルギーを利用する発電方法を行い、冷暖房や給湯器などを使用する設備の事です。
主に空気式ソーラーシステム、水式ソーラーシステムの二種類があります。
空気式ソーラーシステムは、家の下の部分に蓄熱コンクリートが付けられていて、太陽集熱器で暖められた空気が集熱管を通って暖房で室内を温めます。
水式ソーラーシステムは集熱器が温められると、集熱ポンプが自動的に作動して蓄熱槽のお湯を温め、それをお風呂やキッチンで使います。
夏場は設定温度よりもお湯が熱くなることがありますが、水を混ぜて設定温度で給湯してくれます。
貯湯量は200ℓのタイプが多いです。
似たような太陽熱を利用する機械の太陽熱温水器とは異なり、貯湯槽や集熱器が別々になっています。
ソーラーパネルってなに?
ソーラーパネルとは、熱媒を通す集熱板を大量に直並列に繋げて連結させたもので、正方形太陽光パネルや長方形太陽光パネルなどの色んな形があります。
また、太陽電池は「セル」という単位で表され、セルをたくさん繋げたものは太陽電池モジュールや太陽電池パネルなどと呼ばれ、メタル基盤のタイプとガラス基板のタイプがあります。
ここ数年ソーラーパネルの発電効率が上がって、発電コストが下がったので、屋根に住宅用パネルを据え付ける家庭が増えてきました。
太陽光発電システムを利用した浄水器販売もされています。
他にも、効率的に大量の電力を作り出すために、使われなくなった農地やゴルフ場などの広い場所に、大量のソーラーパネルを据え付けて大規模な電力量を作りだす「メガソーラー」という太陽光発電施設が作られています。
太陽光発電のしくみ
太陽光発電のしくみについて知りましょう。
まず、太陽光発電のメカニズムとは、集熱板内部のシリコンで出来た半導体に太陽の光が差し込むと、集熱回路から電気が生まれる効果を用いて、太陽光エネルギーを熱媒体から電気エネルギーにチェンジして利用します。
太陽電池内部のモジュールで発生した電力は、逆流防止のダイオードや開閉器を通って、オプションのパワーコンディショナーに貯められ、家庭用で活用できる交流電力に変わります。
太陽光発電には電力会社の送電網と接続して、日射量に応じて発電量を管理する系統連系システムと、太陽光発電で生まれた電気を蓄電器に貯めて蓄電量を使う独立電源システム、この二つのシステムがあります。
ソーラーシステムの耐用年数はどのくらい?
ソーラーシステムの耐用年数は、国税庁が定めた法定耐用年数では17年と明記されています。
しかし、耐用年数の17年というのは、固定資産税の関係で決められた数字であり、実際のソーラーシステムの寿命とは違います。
大抵は17年以上の使用しても十分に使えます。
では、実際にソーラーシステムの耐用年数は何年かというと、人によって様々で「20年、30年使える」、または「40年以上使える」などと色んな意見があります。
なぜ意見がバラバラになるかというと、ソーラーシステムが普及してからまだまだ歴史が浅いので、ソーラーシステムの耐用年数をハッキリと断定できるだけの実績やデータが少ないからです。
ソーラーシステムを、発電機が壊れるまで使用した人はまだ多くありません。
ちなみに、千葉県の佐倉ソーラーセンターでは、30年以上ソーラーシステムが稼働しています。
30年前の技術でも30年以上は使用できますので、現代の発達したソーラーシステムなら40年以上は利用できるかもしれません。
ソーラーシステム導入の補助金について
実はソーラーシステムには補助金が出ます。
ソーラーシステムの家庭での導入について補助金がでるかどうか、相談件数が増えています。
補助金の額は導入する場所やシステムの内容によって変動しますが、思ったよりも大きい金額が貰える場合があるので、必ずチェックしましょう。
まず、補助金を支給してくれる自治体は、都道府県と市区町村の2つがあります。
かつては、国からも補助金が貰えましたが、2014年に国からの補助金は無くなってしまいました。
補助金を貰う前に、気をつけて頂きたいのは、全部の自治体が補助金を出してくれるわけではない事です。
自治体の中には補助金の制度がすでに終わってしまっていたり、もしくは補助金の制度自体がないという場合もあります。
住んでいる自治体や、ソーラーシステムの導入予定地に補助金の制度があるのか、予め確認しておくべきです。
また、ソーラーシステムを導入する土地の自治体に補助金制度があっても、補助金が支給されるための条件もあり、それは地域によって様々です。
例えば東京都の場合なら
- 都内に建てた住宅に居住している登録番号を持っていること
- 導入したソーラーシステムを法定耐用年数まで維持管理できること
などの条件が決められています。
補助金を貰える予定でソーラーシステムを導入したのに、実際は支給されなかった、などということなってしまうと絶望的な状況です 。
そのようなことにならない様に、ソーラーシステムを導入予定のご家庭の市区町村、都道府県に補助金の条件や関連情報を各種相談しておくようにしましょう。
ソーラーシステムは自作もできる
ソーラーシステムはやっぱり高いと思う方、実は自作もできます。
一般的には、やはり専門業者に設置してもらう事が多いですが、中には自作で独立型発電のソーラーシステムを作っている方もいたりします。
では、どうやって自作しているのでしょうか。
準備するもの
まずは、ソーラーシステムを自作するために必要な道具を準備します。
- 太陽エネルギーから電力を発生させるソーラーパネル(薄型太陽光パネル)
- 電力を蓄電するバッテリー(中古品ではないもの)
- 発電した電気をバッテリーへ充電させるためのソーラー充放電コントローラー(使用品、在庫品でもOK)
- ソーラーパネルを固定するワイヤーと台
- 断熱材に使う発砲スチロール
- インバーター
- 屋外コンセント
- 電圧計
- 発電量を確認する表示器
- 太陽熱利用機器をつなぎ合わせる圧着ペンチ
※ このような工具類も必要です。
予め、それぞれの製品情報を確認しておきましょう。
手順
では、ソーラーシステム作成の大まかな手順をご紹介します。
まず気をつけたいのが、ソーラーシステムで使う機械のプラスとマイナスを間違えないようすることです。
また、ソーラーパネルは太陽の反対側に向けておき、接続するまで発電しないようにしましょう。
- 充放電コントローラーとバッテリーをコードで繋げる
接続が成功すると充放電コントローラーが緑色に光ります。 - バッテリーとインバーターを繋げる
- ソーラーパネルに付いているコードを接続
しっかりぐいっと挿し込みます。
接続したらソーラーパネルに太陽光を照らし、放電コントローラーのランプが点灯するかを確認します。
ランプの点灯が確認できたら、接続完了です。 - 電圧計と充放電コントローラーを繋げる
最後に、電圧値が正常かどうかの確認ができれば、自作のソーラーシステムの完成です。
おおよその総額
部品 | 値段 |
ソーラーパネル | 1万円~2万円 |
充放電コントローラー | 3,000円~6,000円 |
バッテリー | 4,000円~7,000円 |
インバーター | 6,000円~1万円 |
その他 コード,工具類,屋外コンセントetc… |
1万円~2万円 |
総額で約3~6万円かかることになります。
安いものを選べば1万円ほどで作れたりしますので、予算に応じて部品を選ぶようにしましょう。
ソーラーシステムは意外と簡単に導入できる!
ソーラーシステムを導入しようか迷っている方は多いですが、補助金が出る自治体であれば、思ったよりも安い金額で導入出来ます。
また耐用年数も数十年はあるので、損をする可能性は非常に低いといえます。
補助金が付いても高いと思う方には、なんと自分で作れば数万円で作れてしまいます。
ソーラーシステムの敷居は思ったより低いですね。
ソーラーシステムの販売台数は年々増えてきていますので、今が導入のチャンスでは無いでしょうか。
- ソーラーシステムは地球温暖化防止に貢献できる
- ソーラーシステムには水式と空気式がある
- ソーラーシステムには補助金が出る
- ソーラーシステムの耐用年数は思ったより長い
- ソーラーシステムは自作できる
- ソーラーシステムは自作すると安い