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圧着端子といえば【ニチフ?】基礎知識・コネクタの付け方を解説

太陽光発電

「圧着端子」という電子部品をご存知ですか?

 

日頃あまり目にする機会はありませんが、電子機器内でユニットやモジュール間の結線に使用される重要な役割を持っています。

最近では、自動車やネットワーク機器の配線工事など、多くの需要があり、注目を集めている圧着端子。

 

今回は、圧着端子の基礎知識や、コネクタの接続方法、おすすめメーカーをご紹介します。

 

【圧着端子】とは?

圧着端子は、圧着工具によって電線と端子が強固に固定されるもので、その形状によりいくつかの種類にわかれています。

 

振動や熱によるはんだの劣化が激しい環境で使用、機械的強度が求められる場合に利用される圧着端子。

手間がかかり劣化することのあるはんだづけではなく、圧着端子での配線接続はより強力なため多く利用されています。

 

圧着端子の意味

圧着端子(あっちゃくたんし、英語: solderless terminal)とは、電線端末に取り付ける接続端子で、電線と端子に物理的圧力をかけることにより固定させます。

圧着は電気的な接続性に優れており、引っ張りの機械的ストレスにも強いため、きわめて信頼性の高い接続方法です。

安全面も高く評価されているため、電力機器に多数使用されています。

無はんだ、非加熱で、ガスや薬剤も使わない圧着端子。

相手方とはネジ留めで作業することができるため、接続時、取り外し時ともに作業が容易であることもメリットです。

 

圧着端子の基本知識

圧着端子は、使用する線材およびネジの組み合わせによって多くの種類があります。

そのため、種類を識別するために統一された呼び方のルールが決まっているのです。

 

【圧着端子の形状+適用電線の断面積+使用ネジの呼び】を、記号と数字で表記します。

 

たとえば、【R5.5-6】と表記されている場合は、丸形(ring)で、断面積が5.5平方ミリの電線を直径6ミリのネジに接続する圧着端子であることを示しています

ただし、これらは使いたい線材とネジにジャストフィットするとはかぎりません。

適合する電線の範囲から選択します。

 

圧着端子の種類

圧着端子を大きく分類すると、裸のものと絶縁被覆がついたものがあります

裸のタイプは、設置場所に応じた絶縁処理が必要な場合に有効です。

絶縁被覆タイプは別途絶縁する手間がいらないうえ、細い電線に対しては接続端で線が急角度に曲がってしまうのを防ぐ効果もあります。

 

絶縁被覆は直管形(棒形タイプ)と拡管形(被覆部分が途中で拡がるタイプ)の2つのタイプです。

素材は硬質ビニル樹脂系とポリアミド樹脂系があり、これらを組み合わせて4種類に分類されます。

また、舌部(ネジで留める部分)の形状によっても分類され、丸形やY型、C型、Y型に爪のついたものなどがあります。

Y型やC型の端子は、ネジを完全に外さずにゆるめるだけで接続や取り外しができる便利さはありますが、ネジへの差し込みが完全でないと外れるリスクも考慮しなければなりません。

また、高い信頼性を要する場合には2本のネジを使う2つ穴タイプの端子もあります。

 

圧着端子の付け方

ここでは、圧着端子の付け方をご説明します。

圧着端子を付ける際は、電工ペンチが必要です。

使い方を守って、安全に圧着端子を付けましょう

 

【配線と端子を圧着端子で繋げる】

 

1.圧着部分を露出

ワイヤーストリッパーを利用して配線コードの被覆を剥きます。

専用のワイヤーストリッパーがない場合は、電工ペンチのワイヤーストリッパー部でも可能です。

配線コードの太さによって、穴を使い分けましょう。

2.端子に差し込む

ねじって、縛り、端子に差し込みます。

芯線部分が端子の中に隠れるまで、しっかり差し込みます。

 

3.電工ペンチで圧縮

電工ペンチを使って、圧縮すると完成です。

 

【配線と配線を圧着端子で繋げる】

1.被覆部分を剥いて圧着部分を露出させる

ワイヤーストリッパーを利用して配線コードの被覆を剥きます。

専用のワイヤーストリッパーがない場合は、電工ペンチのワイヤーストリッパー部でも可能です。

配線コードの太さによって、穴を使い分けましょう。

ワイヤーストリッパーの穴で配線コードを挟み、スライドさせることで被覆を剥くことが可能です。

このときに銅線部分を切断してしまわないよう注意します。

 

2.収縮チューブを設置する

絶縁用の収縮チューブを先に配線コードに通しておきます。

端子をつけてしまうとチューブが通せなくなるので、その前に行いましょう。

 

3.端子に芯線を通す

端子に芯線を差し込みます、このときに芯線が1本もはみ出さないよう、あらかじめ芯線をよじっておく必要があります。

 

4.両側から圧着する

芯線を正確に差し込んだら、いよいよ圧着していきます。

その際に、電工ペンチの穴を間違えないようにしましょう。

オスとメスが接続するギボシ端子をかしめる(固くとめる)際は断面がハート形になるように圧着しますが、圧着端子は点でつぶすため、圧着用の穴を使い、ハンドルを握ってぐっと圧着してきます。

片側の圧着が完了したら、同様に反対側も圧着しましょう。

 

5.絶縁処理をする

最初に通しておいた絶縁用の圧縮チューブを線の接続部分にかぶせ、ドライヤーで熱をあてて収縮させ、固定します。

この絶縁処理をしないと、接合部からショートしてしまうので必ず行いましょう。

 

【ニチフ】の圧着端子がおすすめ

圧着端子を取り扱っているメーカーは複数ありますが、なかでも【ニチフ】の圧着端子がおすすめです。

 

【ニチフ 】(ニチフ端子工業 )は、大阪に本社をおく老舗メーカーで、昭和30年に圧着端子、圧着スリーブを初の国産品として製造開始したメーカーです。

コスパがよく信頼性の高い製品を取り扱っています。

 

なかでも銅線用裸圧着端子(R形)丸形は、端子舌部(接触部)の硬度だけを高めることに成功し、従来端子に比べ曲がりにくいことが特徴です。

サイズによりますが、1箱100個入りで400円程度から販売されており、コストパフォーマンスや機能性に優れた製品です。

 

圧着端子の注意点

配線工事を効率的に行うために有効な圧着端子ですが、注意点もあります。

圧着端子を使用して結線する際には次の点に気をつけましょう。

  • 一度付けたら外せない

電子端末から取り外すのはネジを緩めれば簡単ですが、圧縮部分は外すことができません。

配線コードは端子から取れませんし、端子も一度失敗したら再生することができません。

やりなおしをしたい場合には、端子がついている部分のコードを切り離し、最初からやりなおす必要があります。

コードを切ってしまうことになるため、なん度も失敗するとコードの長さが足りなくなってしまう恐れがあります

コードは少し長めにしておき、端子も予備を用意しておきましょう。

 

  • かしめる際にコードが切れてしまう場合がある

あまりにも電工ペンチを強く握ってしまうと、素線部が切れてしまうことがあります。

また、握り方が軽すぎると接続が弱くなりコードが抜けてしまうこともあります。

圧着端子を付けるときには、電工ペンチでしっかりと芯線にツメを食い込ませましょう。

仕上がりはきれいなハート形が理想です。

圧着作業をした後は、必ず引っ張ってみて取れないかどうかチェックしましょう。

 

  • 接続部分に被覆が入らないようにする

圧着端子をける際、端子に入れるのは被覆を剥いたワイヤー部分だけにしましょう。

被覆のついた部分を入れてしまうと芯線が正しく端子に接触しないため、接触不良を起こすことがあります。

 

【圧着端子】は配線作業になくてはならない

いかがでしたか?【圧着端子】は、はんだ接続のように高温作業もなく簡単に作業できることがわかりました。

しかし、しっかり圧着できていないと接触不良を起こしてショートしてしまう危険もあります。

 

作業には正しいサイズと種類の工具を使用することが重要です。

正しい部品と工具で、安全な配線作業を行いましょう。

まとめ
  • 圧着端子とは、電線端末に取り付ける接続端子のこと
  • 圧着端子はいろいろな種類がある
  • 圧着端子は、正しい種類を正しい工具でつけることが重要
  • 高い信頼性とコストパフォーマンスでおすすめのメーカー【ニチフ】
  • 圧着端子は、一度付けたら外せないなど、注意点がある

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