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自作にすべき?太陽光発電の仕組みとソーラーパネルの価格・寿命

太陽光発電

最近住宅地でも、ソーラーパネルをよく見かけるようになりました。

屋根に何枚も設置するのはお金がかかりそうですが、自作のDIYでもできるのはご存知でしょうか。

 

太陽光発電の仕組みやソーラーパネルについてと、住宅用太陽光発電の場合DIYでどこまで何ができるのかや、価格の目安をご案内します。

 

 

太陽光発電とは?

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太陽光発電とは、太陽光のエネルギーを太陽電池により電力に変換する発電で、ソーラー発電とも呼ばれています。

太陽電池が発電するのは直流電力になりますから、住宅用の場合はこれをパワーコンディショナーで交流電力に変換して、色々な家電製品につなげます。

 

環境にやさしく、水力、火力、風力、原子力などの他の発電所に比べて設置における制限が少なく、持ち運びもできる小型製品もあるのがメリットです。

また、燃料は太陽の光ですから、稼動のための燃料は不要で、メンテナンス費用も比較的低いものとなっています。

ただ日のあたる昼間しか発電できず、日中も曇りや雨などの気象により発電量が変動し、設置面積あたりの発電量も低いのがデメリットとなります。

 

 

ソーラーパネルについて

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ソーラーパネルとは太陽光発電で発電を行うためのパネルで、太陽電池モジュールとも呼ばれます。小さな太陽電池を集めて枠に入れてパネル状にしたものですから、太陽電池の集まりといってもよいでしょう。

 

  ソーラーパネルの素材

 

ソーラーパネルの素材を大きく分けると、シリコン系、化合物系、有機物系がありますが、現在の主流はシリコン系で、その中でも日本では結晶のものが殆どを占めいます。

結晶シリコンのソーラーパネルの発電効率は13~20%で、他の素材よりも高くなっています

 

   寿命はどのくらい?

 

一般的な寿命は、使用条件にもよりますがソーラーパネルは20年から30年、ソーラーパネルの電力を直流から交流に変換するパワーコンディショナーは10年から15年といわれています

 

ソーラーパネルが市場に登場してそれ程長くないため、実績の検証はまだ困難ですが、20年前に設置したソーラーパネルとパワーコンディショナーが無故障という事例も報告されています。

 

太陽電池は、「稼動」というよりもシリコン半導体の性質により電気を発生させるものですから、半永久的なものといってもよいでしょう。

太陽電池による電卓をイメージすると分かりやすいのではないでしょうか。

 

ソーラーパネルは家電よりも寿命は長そうですが、稼動はしても劣化して性能が落ちる、つまり発電量が減少するという要因はあります。

 

発電量の劣化率も実績不足で実証値は少ないですが、年間0.25%~0.5%程度というデータが出ています。

ソーラーパネルにメーカーが表示する出力保証は、「10年間で90%」や「20年間で80%」などこれらの理論値よりも低い値が保証されていますが、25年まで出力保証をするメーカーが殆どですから、基本的には劣化はするが故障するものではないと考えて良いでしょう。

 

寿命と劣化は違いますので、ご注意下さい。

尚パワーコンディショナーは稼動するものですから、ソーラーパネルよりも劣化が激しく、寿命が短くなります。

 

 

ソーラーパネルの自作(DIY)方法

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太陽光発電設備には、電力会社の電線に接続して太陽光発電の電力と電力会社の電力の両方を使い分け、太陽光発電が余った場合は電力会社に売電できるシステムと、電力会社には接続しないで補助的に使う独立型太陽光発電システムとあります。

独立型の方はオフ・グリッドとも呼ばれ、電力が余っても売電は出来ません。

 

電力会社に接続する場合は、ソーラーパネルなどの設置は資格をもった電気技師や業者が行う必要がありますが、独立型太陽光発電システムの場合は、機器を組み立てて電気製品に接続するだけであれば、DIYで設置することもできます

この為最近は、家庭用に小型のソーラーパネルを業者に頼らずにDIYで簡単に設置する人も増え、DIY用の色々な製品も販売されるようになりました。

 

独立型の太陽光発電システムを自作するためには、基本的に以下のものが必要となります。

 

  • ソーラーパネル
  • バッテリー
  • チャージコントローラー(充電をコントロールするもの)
  • DC/ACインバーター
  • ケーブル

 

これらを別々に購入して自分で組み立てることもできますが、全てセットになって売られている商品もあります。

 

主な作業は、ソーラーパネルを屋根や屋外の架台に取り付け、チャージコントローラーやバッテリー、インバーターなどの機器を接続し、ドリルで外壁に穴をあけて配線を屋内に引き込みます。

小型のものであれば、キットで売られているものを組み立てて、使用する電気製品にそのまま接続するだけでOKです。

 

 DIYのメリット

 

DIYで太陽光発電システムを設置するメリットは何といっても、設置費を安くあげられることです。

また色々な目的と予算にあわせて、システムの構築がオーダーメードで出来ます。

例えば防犯灯の照明用とか、パソコンなど電力消費量が少ない家電用など、目的に応じて自由に接続できます。

ソーラーパネル1枚から始めて、あとからパネルを増やしていくことも可能です。

 

  DIYのデメリット

 

30V以上の電圧の設備を取り扱う電設工事の場合は、電気工事士の資格が必要です。

小型の100Wのパネルでは最大18Vの電力となりますから、パネル1枚であればDIYで出来ますが、パネルを組み合わせたり例えば200W以上のパネルで、屋内に引き込んで色々な電気製品に接続するための敷設をする場合は、資格がないと設置できません。

 

また資格が要るくらいですから、電気の取り扱いには感電やバッテリーの爆発などの危険が伴いますし、知識も必要です。

工具を使い慣れていない人は時間がかかることや、設置後のメンテナンスも自分でする必要がある点も、デメリットとなります。

 

  太陽光発電は自作が得?業者が得?

 

独立型の太陽光発電システムを設置する場合、屋根に設置して多くの家電に使用する場合は、施工費が機器の代金よりも高くつくことがありますから、自作できるのであれば自作したほうが経済的には大幅な節約となります

 

しかし設置後のメンテナンスを考慮すると、業者に頼んだほうが良い場合もあります

またキットで売られているものを接続するだけであれば、わざわざ業者に頼む必要はないでしょう。

 

 

ソーラーパネルの価格を比較!

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自作DIY用の100~200W程度の独立型のソーラーパネルと、業者による施工が必要な太陽光発電システムの価格を比較してみました。

メーカーやモデルにより価格も仕様もさまざまなものがありますから、目的別に詳細を比較して検討しましょう。

 

税込み金額(円) 最大出力 サイズ パネル重量 備考
100W+コントローラーセット
SS
37,800 100W 1196x546x35 mm 8kg  
155W+コントローラーセット
PV 12V充電
54,540 155W 1483x665x35 12kg  
175W+コントローラーセット
MPPT 12V充電
86,400 175W 1077x1061x35 13.4kg  
【310Wシステムセット
/バッテリー過放電防止付属】
オフグリッドソーラー310 Plus
230,000 155W 1843x665x35mm 12kg パネル2枚。
出力とサイズはパネルあたり。
オフグリッドソーラー620
【リチウム仕様】
740,000 155W 1483x665x35 12kg パネル4枚。
出力とサイズはパネルあたり。
単結晶ソーラーパネル 100W 38,980 100W 1210x540x35 8kg チャージコントローラー、
バッテリー、
インバーターセット、
ケーブルセット
単結晶ソーラーパネル 200W 68,000 200W 1580x808x35 14kg チャージコントローラー、
バッテリー、
インバーターセット、
ケーブルセット
単結晶ソーラーパネル 300W 89,980 100W 1210x540x35   パネル3枚
(参考)          
東芝 1,220,000 3,110W     パネル9枚
パナソニック 1,286,000 3,430W     パネル14枚
シャープ 1,453,000 4,100W     パネル16枚
三菱 1,540,000 4,410W     パネル18枚
京セラ 1,786,000 5,150W      

 

 

 

 [番外編] ソーラーパネルの清掃で発電能力を回復!

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ソーラーパネルは半永久的とはいえ、劣化により発電効率が落ちて発電量が減少します

ソーラーパネルは屋外に設置されますので、鳥の糞や砂、花粉などによる汚れの蓄積により劣化が進みますから、ソーラーパネルを清掃することで発電量を回復することも可能です。

 

ソーラーパネルは傾斜して設置されるため、多少の汚れであれば雨で流れますが、特に鳥の糞などは雨でもなかなか流れ落ちませんので、定期的にソーラーパネルを洗浄しましょう

高価なソーラーパネルの場合は、業者に頼むのがベターですが、自分でやる場合はパネルの使用説明書に従って正しい方法で洗浄してください。

汚れ防止の為、ソーラーパネルをコーティングするのも有効です。

 

 

太陽光発電は自作も検討しよう!

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太陽光発電とそれに使われれるソーラーパネルの概要をおわかり頂けたでしょうか。

太陽光発電は地震などの災害時も電気が継続して使え、環境にやさしく、また余った電力は売電もできることで人気が高まっています。

 

電力会社に接続して使用するか、接続しないで独立して使用するかをまず検討しましょう。

独立型の場合は、DIYで自分で組み立て・設置することも可能ですから、設置するソーラーパネルの規模や目的を考慮して、DIYも選択肢に入れて検討してはいかがでしょうか。

まとめ
・太陽光発電とは、太陽光のエネルギーを太陽電池により電力に変換する発電。
・ソーラーパネルとは、小さな太陽電池を集めて枠に入れてパネル状にしたモジュール。
・ソーラーパネルの寿命は20-30年で半永久的に使用できるが、劣化により発電効率は次第に落ちる。
・太陽光発電設備には 電力会社に接続するものと、接続しない独立型と2種類ある。
・30V以上の電設工事は資格が必要。
・独立型太陽光発電システムでは、各パーツを別個に買って組み立てるものと、キットで売られているものとある。
・ソーラーパネルを清掃することで、発電量が回復できる。

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