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2017年|産業用太陽光発電の値段相場とソーラーパネルの価格推移

太陽光発電

これから産業用太陽光発電に参入しようと考えている方にとって、ソーラーパネルの価格は最も気になるところではないでしょうか。

産業用ともなると、家庭用とは違ってパネルの数が多いですから、ある程度単価は下がります。しかし、設置面積が多いため、多額の初期費用がかかるのではないかと心配になる方もいるでしょう。

そのような方に、この記事では2017年の産業用太陽光発電の価格相場と、ソーラーパネルの価格推移をご紹介します。

今後、導入を検討している方の参考になれば幸いです。

 

産業用太陽光発電システムの価格

まずは、太陽光発電システムの価格の定義から相場価格を見ておきましょう。

 

太陽光発電システムの価格定義について

太陽光発電設置にかかる主な費用がこちらです。

  • 太陽光発電のソーラーパネル
  • パワコン
  • ケーブル
  • 売電システムなどシステムにかかる実費
  • 工事代
  • 諸費用

太陽光発電の見積もりを業者に依頼すると、システムそれぞれの単価個数合計金額が記載されます。

工事費は人件費のことで、電気工事や設置工事・足場などが含まれています。諸費用はそれらに含まれない費用で、数万円程度かかる場合があります。

このような見積もりの出し方は、業者ごとの価格差を比較しやすいと感じます。しかし、太陽光発電システムの価格では、合計金額からまとめて値引きされていることも少なくないため、どの部分で価格が下げられたのか判断することが難しい側面があります。

 

1kWあたりの太陽光発電システムの相場価格

太陽光発電のシステム価格を比べるには、合計金額で考えるのではなく、1kW単価で考える必要があります。

例えば、同じ価格で設置してくれる業者が2社あったとして、一方の太陽電池容量は140kWなのに対し、もう片方は200kWだったら、当然kWが多い業者が安いと判断できるわけです。太陽光発電は、容量が多いほど発電量も高くなるため、合計金額や単価だけを見ても比較することはできません

kW単価は、太陽光発電システム合計金額からkW数を割ることで、算出することができます。産業用ソーラー発電システムでは、設置するパネルも多くなり価格差も大きくなることがあるため、複数の業者に見積もりを依頼しましょう。必ず「1kW当たり」の価格を出してもらうのがポイントです

kW単価の目安ですが、太陽光発電の補助金があったころには、kW単価が2万円41万円までと、41万円50万円以下の2つの基準が存在していました。これは、kW単価が50万円以上となる不当な価格つり上げを防ぐための措置で、今でも50万円以下の価格は判断材料として使うことができます。

なお、2017年7月の最新相場は、1kW当たり約30万円です。

 

産業用太陽光発電ソーラーパネルの価格

産業用太陽光発電ソーラーパネルの価格は、メーカーごとにおおよその価格が出ています。設置する場所によっても多少合計金額は変わるため、メーカー詳細情報をご紹介します。

 

産業用ソーラーパネルの相場価格

太陽光発電価格は、ソーラーパネルを設置するほど単価が安くなるシステムです。これは産業用や家庭用に限らず同じことで、産業用は設置枚数が多くなるため、家庭用よりも1kW当たりの単価が低くなります

 

産業用ソーラーパネルメーカーの価格比較TOP5

ソーラーパネルはメーカーごとに希望小売価格を公開しているところがあります。価格を比較する場合は、変換効率が高いメーカーのほうが高く、システム容量のkW数が多くなれば安くなることを覚えておきましょう。

 

  • 第1位 トリナソーラー
    最安値はトリナソーラーのTSM-205DC80.08です。公称最大出力は205Wモジュール変換効率は16.0%1kWあたりの価格は259,200円で発電できます。

 

  • 第2位 ソーラーフロンティア
    ソーラーフロンティアのSF170-Sが第2位になりました。公称最大出力は170Wモジュール変換効率は13.8%1kWあたりの価格は279,720円です。

 

  • 第3位 カナディアンソーラー
    カナディアンソーラーのCS6V-225MMが第3位です。公称最大出力は225Wモジュール変換効率は19.22%1kWあたりの価格は294,840円です。

 

  • 第4位 ハンファソーラーワン
    ハンファソーラーワンのSF160-24-1M200L-Wが第4位にランクインしました。公称最大出力は200Wモジュール変換効率は15.7%です。1kWあたりの価格は307,800円で発電できます。

 

  • 第5位 三菱電機
    三菱電機のPV-MA2300Lが第5位です。公称最大出力は230KWモジュール変換効率は16.2%となっています。1kWあたりの価格は312,120円です。

 

産業用太陽光発電主要メーカーの特徴

産業用太陽光発電ソーラーパネルメーカーは、大きく分けて国内と海外メーカーがあります。それぞれ主要メーカーの特徴を比較してみましょう。

 

主要国内メーカー5社の特徴

  • シャープ
    住宅用太陽光発電シェアナンバー1なのがシャープです。50年以上に渡って太陽光発電ノウハウを持ち合わせており、産業用太陽光発電でも世界中のメガソーラー設置実績があります

 

  • 京セラ
    京セラは、太陽光発電メーカーとして初の「長期連続試験」で認証を得ました。災害補償10年が付いており、アフターサポートにも力を入れています

 

  • 東芝
    東芝はバックコンタクト方式の太陽電池モジュールを採用し、世界に誇る高い変換効率が売りとなっています。

 

  • パナソニック
    パナソニックは、ハイブリッド太陽電池モジュールを開発しています。住宅用太陽光発電はもちろんのこと、産業用メーカーとしても実績を持つのが特徴です。

 

  • 三菱
    三菱は、中小容量にて安定した出力を持ち、高い変換効率を誇ります。太陽光発電業界初の階調制御インバータ方式が特徴です。

 

主要海外メーカー3社の特徴

  • カナディアンソーラー
    カナディアンソーラーは、コストダウンの成功を実現し、国内メーカーと比べると低価格が魅力の中国メーカーです。コストパフォーマンスに優れた太陽電池モジュールを開発し、大規模発電所の実績を持ちます。
    また、フレキシブル太陽光発電の本格的な実用商品の開発も行っています。

 

  • サンテック
    サンテックは、世界80ヵ国以上の実績を持つ中国メーカーです。世界中の大規模商業施設・公共機関などに用いられている実績を持ちます。

 

  • ハンファソーラーハンファQセルズ
    ハンファソーラーハンファQセルズは、世界有数の太陽光発電メーカーとして知られています。高品質で低価格の商品を提供しているのが特徴です。

 

メガソーラーの太陽光発電システムの価格

設置規模が大きくなるメガソーラーでは、単価は安くなるのですが、その代わり割高となるシステムもあるため注意しなければなりません。

 

メガソーラーとは

メガソーラーとは、1,000kW以上の大規模な太陽光発電システムのことです。1000kW1メガワットとなるため、メガソーラーと呼ばれています。

 

1kWあたりのシステム導入価格

産業用太陽光発電の買取は10kW以上が基準となっているため、最低でも10kW以上の設置が必要です。

家庭用ではkW単価50万円以下が基準となるのですが、産業用ではkW単価が20万30万円前半とお安くなります。2017年での住宅用平均価格は、kW単価35万円前後のため、産業用は住宅用と比べて5~15万円くらいは安いといえます。

この単価は設置規模によっても異なり500kW以下ならkW単価31万円500kW以上ならkW単価24万円で設置もできます。1,000kW以上のメガソーラー発電では、kW単価24万円で設置するケースも少なくありません。

 

50kW以上高圧連係は費用が高い

50kW以上の太陽光発電の場合、電力会社と高圧連係の契約を取らなければならず、費用が割高となるため注意しましょう。

 

50kW以上の高圧連係にかかる費用

高圧受電設備は、容量100kW当たり100150万円かかります

また、電気主任技術者を設けなければならず、人件費として年間50万~70万円は必要になると考えましょう。そのほか、電力会社との高圧発電所の設置協議に21万円支払う必要があります

 

50kW未満に抑えることで手間と費用を回避

50kW未満にすれば、低圧連係の契約となるため、高圧連係の費用を負担しなくて済みます。50kW以上では費用がかかるだけでなく、契約の手間や時間も必要となるため、避けたほうが良いでしょう。

 

低圧分割が禁止され初期投資コストが高くなった

高圧連係でも、低圧分割にすることでコストを削減することができていましたが、不公平な制度だったため、2014年4月から禁止になりました。

 

高圧連系の抜け道だった低圧分割

低圧分割とは、50kW以上の場合でも2基分の低圧連係で申請すれば、高圧連係の費用を支払わなくて済む方法のことです。このようなやり方では不公平が残るため、制度自体が廃止になりました。

 

20年にわたって確実に売電利益があるのは魅力

低圧分割が利用できなくなれば、初期コストの節約効果がありません。しかし、産業用太陽光発電自体は、国が20年にわたり電力を買い取ってくれる大きなメリットがあります

メンテナンスしながら運用すれば、20年以上継続して発電できるため、初期費用の元が取れたあとは、すべて収益として算出できます。どれほど発電できるのかは、年間発電量からシミュレーションしてみてください。

電力会社と契約せずにバッテリーを使用すると、電力を自給自足できるようになります。どちらの方がお得なのかは、ご自身で検討してみてください。

 

産業用太陽光パネルの相場は要チェック

産業用太陽光発電の導入を考えているなら、業者ごとの設置費用を見比べて、パネルの相場を覚えておけば損はありません

産業用ソーラーパネルは、住宅用と比べて設置数が多くなるため単価が低くなり、運用時には大きな電力を発電できるのが大きなメリットです。

国から20年にわたって電力を買い取り保証してくれるため、長期にわたる事業としてもぜひ検討してみてください。

 

まとめ
  • 設置コストを安くする見積もりの取り方は1kW単価
  • 産業用ソーラーパネルは住宅用より単価が低い
  • メーカーによって特徴が異なる
  • 50kW以下だとコストが低くなる
  • 産業用発電の電力の固定買取価格は20年

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