電源コンセント不要でスマートフォンやタブレット端末などの充電ができるため、旅行先や登山などアウトドアシーンでとても便利なソーラーバッテリー。
太陽があれば電気を作り出すことができるソーラーバッテリーは、いまエコ業界でも注目のアイテムです。
ここでは、ソーラーバッテリー(充電器・チャージャー)のおすすめ機種を紹介します。
ソーラーバッテリーとは?
太陽の光で蓄電し、充電器・チャージャーとして使えるソーラーバッテリー。
そのなかには、光エネルギーを電気に変換する半導体が埋め込まれています。
半導体に光を当てることで、光のエネルギーによって電子と正孔(せいこう)という正負電荷が生まれます。
その効果により電圧が発生することで、電池のような役割となるのがソーラーバッテリーです。
現在のところ、市販されているソーラーバッテリーの変換効率は9~16%ですが、赤外線のみ利用するソーラーバッテリーと可視光を使うソーラーバッテリーを重ねることで、より変換効率を上げるという研究も進んでおり、近い将来は30%を超える変換効率を持つソーラーバッテリーが市販される可能性もあります。
このソーラーバッテリーは、充電のために電源コンセントを必要としないため、旅行先や登山、キャンプなどのアウトドアでとても重宝します。
実際、最近ではこうしたアウトドアのシーンでもスマホや携帯電話が必須なので、安全面にも役立つアイテムといえるでしょう。
また、災害時に停電などで電源を確保できないケースでも、緊急の連絡用にスマホなどが使えるため、非常用として備える人も増えています。
一般向けに販売されているソーラーバッテリーには、大きく分けて「折りたたみタイプ」と「小型タイプ」の2種類があります。
それぞれに違いや特徴について解説します。
折りたたみタイプ
折りたたむとA4サイズ程度になるソーラーバッテリーです。
折りたたまれた何枚かのパネルを広げて太陽光を集めるのですが、基本的に蓄電能力はありません。
スマホなどのモバイル機器に直接ソーラーバッテリーを接続するか、モバイルバッテリーなどを充電する使い方となります。
太陽光を電気に変換する半導体パネルの面積が大きいため、変換効率が高く、モバイルバッテリーへの充電スピードが速いという特徴があります。
ただし折りたためるとはいえ、サイズはどうしても小型タイプよりは大きくかさばってしまうのがデメリットです。
小型タイプ
小型タイプとは、モバイルバッテリーにソーラーパネルを取り付けたもののことを指します。
リチウムイオン電池を内蔵しているタイプがほとんどで、通常のモバイルバッテリー同様に電源コンセントで充電ができ、さらにソーラーパネルでも蓄電できるというハイブリッドさがメリットになります。
しかし小型タイプに取り付けられているソーラーパネルは面積が小さいため、充電に時間がかかるのがデメリットです。
商品によっては、ソーラーパネルのみで、フル充電するには2週間ほどもかかってしまうものもあります。
太陽光による充電は気持ち程度というレベルで考えておいたほうがよいかもしれません。
ソーラーバッテリーを選ぶポイント
では、ソーラーバッテリーはどのように選べばよいのでしょうか。
そのポイントについて解説していきましょう。
基本性能
ソーラーバッテリーの基本性能は、いうまでもありませんが蓄電のスピードの早さになります。
これがソーラーバッテリー選びのもっとも重要なポイントであり、基本的な性能を測るうえでの指標となります。
具体的には、太陽光をどのくらい効率的に電力へ変換できるか(変換効率)という目安となり、一般にソーラーパネルの数と面積の大きさで基本性能の高さを知ることができます。
変換効率は数値による比較が可能で、理論上は30%が限界となっています。
このため、製品を選ぶ際は「変換効率が30%になるべく近いもの」を選ぶようにしましょう。
また、蓄電した電力を出力する強さが充電時間の速さとなります。
これは電力の強さの単位であるA(アンペア)で表され、この数値が大きいほど充電時間が速いということになります。
ちなみにスマホ1台を充電するなら1Aで十分ですが、タブレット端末なら2Aは必要とです。
耐久性
ソーラーバッテリーを使うのは、一般的には野外などアウトドアシーンが多くなります。
そのため、購入の際はできるだけ耐久性の高い製品を選ぶようにしましょう。
スペック表などを確認し、防水性能や耐防塵・防滴性、耐荷重性などもチェックしておきたいものです。
そして意外と忘れがちなのは、本体だけでなくUSB出力ポート防水性能です。
せっかくソーラーパネルで蓄電しても、電気を出力できなくなってしまっては意味がありません。
過放電・過充電防止
ソーラーバッテリーに限らず、充電池というのはバッテリーが空の状態でしばらく使わないと過放電状態となり、劣化が早くなります。
さらに容量いっぱいの状態で充電し続けると、今度は過充電状態となり、こちらもバッテリーが早く劣化します。
過放電・過充電を自動で防止する機能が搭載されている製品を選ぶようにしましょう。
現在市販されているソーラーバッテリー製品のほとんどは、こういった過放電・過充電防止装置を備えています。
【折りたたみタイプ】人気ランキングベスト5
それでは、2018年の最新版ソーラーバッテリーの最強おすすめランキングを紹介しましょう。
まずは「折りたたみタイプ」の人気商品ランキングから。
前述した選び方のポイントを参考にしながら、自分の目的や用途に合うソーラーバッテリーをチェックしてみてくださいね。
5位:RAVPower ソーラーチャージャー ソーラー充電器 RP-PC008
参考価格:¥ 4,199
iSmart出力自動判別機能を搭載したポートが3つあり、接続した対応デバイス機器に合わせて最適な電流で充電が可能となっています。
最大出力電流が2.4Aと強く、タブレット端末とスマホの両方を同時に充電できます。
4位:AUKEY ソーラーチャージャー ソーラーパネル PB-P4
参考価格:¥ 5,499
ソーラーパネル3枚を搭載し、折りたたむとA4サイズになるソーラーバッテリー。
変換効率が22~25%と高く、出力用のUSBポート数は2つで合わせて2Aの電流を出力できます。
ソーラーパネルの本体は表面がPETプラスティックで覆われているため、耐久性が高く、防水性のあるPVC生地を採用しているため、さらに耐久性を高めています。
3位:X-dragon Solar Charger With Foldable Solar Panel Power Bank
参考価格:¥ 12,400
ソーラーパネルを3枚搭載した折りたたみタイプのソーラーバッテリーです。
蓄電池は太陽光による充電だけでなく、DCポートを介して電源コンセントや車の充電専用ケーブルからも充電可能です。
レインスプラッシュデザインの採用で、雨が降っていてもスムーズに機能するだけでなく、ショックプルーフ機能により接続デバイスがクラッシュしたり、本体が落下したりしても正常に動作するタフさが特徴となっています。
2位:ソーラーチャージャー SNAN ソーラーパネル 21W
参考価格:¥ 4,799
かなりサイズが大きいソーラーバッテリーで、広げてリュックに取り付ければ急速充電が可能なハイパワーが魅力です。
スタンド式でもあり、立てておくことで太陽光をいっぱい取り込み、変換効率23.5%という高効率さで蓄電することができます。
コストパフォーマンスの高さが人気のソーラーバッテリーで、出力ポートは2口搭載し片側だけでも最大2Aという出力の高さも大きなメリットになります。
1位:suaoki 60W ソーラーパネル充電器
参考価格:¥ 13,500
ソーラーパネルが9枚も搭載されている、変換効率25%のハイパワーが最大の特徴のソーラーバッテリーです。
DC変換プラグや付属ケーブルが10種類もあり、スマホやタブレットなどのモバイル充電はもちろん、ラップトップPCの充電にも対応しています。
さらに車のバッテリーまで充電できてしまうというから、驚きのパワフルです。
最大2.1AのUSBポートはsuaokiの独自技術「TIR-Cテクノロジー」によって、接続機器を自動で検知して最適な電流を送ることが可能です。
アウトドアシーンはもちろん、災害時にも強い味方になってくれるソーラーバッテリーです。
【小型タイプ】人気ランキングベスト3
ソーラーバッテリーの「小型タイプ」は、基本的に携帯充電器としての機能がメインとなりますが、なかにはソーラーバッテリーとしても活用できる製品もあります。
さっそく「小型タイプ」のTOP3を紹介していきます。
3位:North Crown ソーラー モバイルバッテリー 15000mAh超大容量 改良版
参考価格:¥ 1,799
ソーラー充電とDC電源による充電の、ハイブリッドタイプ・ソーラーモバイルバッテリーです。
USBポートは2口あり、2.4Aと1.2Aの電流出力が可能となっています。
一般的なスマホや携帯電話なら、十分満足のいく充電性能です。
さらにLEDライトも搭載されているので、停電時の懐中電灯代わりに使用することもできます。
IP6防水機能が付いていて、雨の日でも安心して使えることが売りですが、変換効率は公表されておらず、さほど高いものではないようです。
あくまでソーラー充電はサブ機能として割り切るべきでしょう。
2位:ソーラーペーパー YOLK Solar Paper 10Wソーラー充電器
参考価格:¥ 22,800
薄さ、軽さ、丈夫さに優れている、折りたたみタイプを小型にしたようなソーラーバッテリーとなっています。
メインパネルが9cm x 19cm x 1.1cm 75g、サブパネルが9cm x 17.4cm x 0.2cm 65gと、折りたたむと上着のポケットに収められるほどの薄型軽量ボディです。
ソーラー充電機能もモバイルバッテリーとは比べものにならないほどハイパワーで、変換効率は20~20%と一般的な折りたたみタイプと同レベルです。
USBポートは2口搭載されており、2台同時充電も可能となっています。
1位:AkeemSolar モバイルバッテリー 22000mAh ソーラーチャージャー
参考価格:¥ 2,888
この商品の最大の売りは22,000mAhの大容量急速充電器で、しかもUSBポートが3口あり、3台同時充電が可能なソーラーバッテリーということになります。
接続デバイスを自動で検知し、必要な充電方法を選んでそれぞれのポートに電流を送るため、効率よく急速充電が可能です。
ただし変換効率はさほど高くないため、ソーラー充電のみではかなり時間がかかります。
太陽光発電で節約ができる
前述の通り、太陽光を集めて電気に変換するソーラーバッテリーは、変換効率によって電源として十分活用できるレベルとなっています。
このソーラーバッテリーをさらに大きく、変換効率を高めたのが太陽光発電システムになります。
一般家庭向けの太陽光発電システムを導入すると、キッチンやお風呂などオール電化にすれば約80%ほどの電気代を節約できるという試算もあります。
これには、ソーラーパネルの面積や家の立地、住んでいる地域の気候などに影響される部分はありますが、少なくとも現在のように大手電力会社に100%電気供給を依存している状況に比べたら、かなりの節約が期待できます。
ただ太陽光発電システムの導入は、初期費用の高さがネックです。
現在はかなり太陽光発電システムが普及し、価格もこなれてきた状況ではありますが、それでも初期費用には200万円ほど必要というのが一般的です。
そこで検討したいのが、新築時に太陽光発電が標準装備された家という選択肢です。
こうした建築費に太陽光発電システムが最初から組み込まれて販売されている家を選べば、あとから太陽光発電を取り付けるよりも安く、負担も少なく済みます。
太陽光発電に興味のある方は、ぜひ検討してみてください。
目的にあわせたバッテリーを選ぼう
2018年春の時点でのおすすめソーラーバッテリーを紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。
自宅の電源でモバイルデバイスを充電している方がほとんどだと思いますが、これをソーラーバッテリーに置き換えるだけで、電気代を節約することが可能となります。
これはちょっとしたライフハックです。
また、いつ起きるかわからない震災などの大災害時に、ソーラーバッテリーがあれば緊急の連絡や情報収集のために活用できます。
この機会に一家に1台、ソーラーバッテリーを常備しておくことをおすすめします。
- ソーラーバッテリーは「折りたたみタイプ」と「小型タイプ」がある
- 折りたたみタイプのソーラーバッテリーは電力の変換効率を重視する
- 小型タイプはモバイルバッテリーのオマケ機能なので大きな期待はできない
- 太陽光を利用したソーラーバッテリーによる充電で自宅の電気代を節約すること可能