本格的な太陽光発電はなにかとお金がかかります。
屋根の場合、太陽光発電設置費用に100万円かかる場合も少なくありません。
そのため、初期費用が用意できずなかなか導入できないと考える人や、太陽光メーカーはたくさんあって日本メーカーがいいのか中国メーカーがいいのか迷っている人、ローンを組んでまで取り組む必要があるのか疑問を持つ方もいるのではないでしょうか。
太陽光発電システム(太陽光モジュール)の良さを理解するだけなら、小型ソーラーパネルの設置を検討する方法もあります。
1kWあたりの年間発電量年間発電量などは気にせず、自分の用途に合わせたものを帰るのもおすすめです。
ここでは、小型ソーラーパネルのタイプや価格を紹介します。
少資金から試してみたい方は参考にしてみてください。
小型ソーラーパネルの汎用性の高さ
小さなソーラーパネルを使った太陽光発電システムは、ソーラーパネルが小型化されるようになり、数千円程度から買うことができるようになりました。
以前の太陽光発電といったら、屋根に設置する大型の住宅用太陽光発電が主流でしたが、今はアウトドアやカー用品のニーズも増加しており、商品の大きさや価格も様々なタイプが売られています。
スマホの充電
日本は災害が多い地域で、地震や水害などの災害はどの場所に住んでいてもリスクがあります。
そのような備えとして用意しておきたいのが、ソーラーパネルタイプのスマホ充電器です。
ソーラーパネルを太陽光に当てると充電できるシステムで、近年売られているものは短時間でも充電ができます。
例えば、スマホのバッテリーを10%充電する程度なら、わずか数十分で済んでしまうものもあるのです。
災害時に備えるならモバイルバッテリーを用意しておく方法もあります。
安価で軽量のため持ち運びしやすく、複数を用意しておけば数日間の電力不足にも耐えられるでしょう。
しかし、バッテリーはこまめな充電をしなければ、放電してしまうデメリットもあります。
そのためモバイルバッテリーは定期的に充電して備えておく必要があるものです。
その点、太陽光電池モジュールを活用したスマホ充電器なら、バッテリーが内臓していないためメンテナンスが不要です。
モバイルバッテリーと同様に軽量で持ち運びもしやすい特徴があります。
スマホを充電するには太陽光が必要で、晴れた日なら素早く充電が可能です。
アウトドア対応のものなら、耐水性も備えており災害に強いといえるでしょう。
USBライトなどの家電製品を発電
ソーラーパネルには自作キットや、パネル単体とチャージコントローラー、インバータなどを別途購入することもできます。
初めて太陽光発電の自作に取り組む人のためのワークショップも開催されているため、今では手軽に取り組む方法があります。
太陽光発電のシステムを覚えるには、電圧や直流と交流の違いなどの知識も必要となるため、何もわからない状態から始めるなら、すべての道具がそろったスターターセットも購入可能です。
家電製品を使用するために必要となる道具は、インバータです。
ソーラーパネルで発電した電気は直流となるため、電気を交流に変換するシステムが必要になります。
これがインバータで、これを使えば発電した電力を家電製品にも使うことが可能です。
USBでスマホや家電製品を接続したい場合は、シガーソケット分配器を用意しましょう。
例えば50Wのソーラーパネルキットを購入したとすると、スマホの充電なら30時間、ノートパソコンなら4時間使える電力が充電できます。
ソーラーパネルは小型のものなら10W、20W、30Wなどコンパクトなものも売られているため、必要な容量に合わせて購入すればよいでしょう。
コンパクトなサイズならアウトドアや、災害時の家庭用電力などにも使うことができます。
キャンピングカーでの使用
ソーラーパネルで太陽光発電を自作したものや、各社から売られている持ち運び用ソーラー発電キットを利用すれば、キャンピングカーで使用することができます。
自作したものを活用する場合は、ソーラーパネルとバッテリーなどを乗せるキャスターを設置すると便利でしょう。
太陽光発電はバッテリーが重くなりやすいため、持ち運びしやすい工夫が必要です。
移動式にすれば、キャンピングカー内はもちろんのこと、屋外で調理しているときや、川で魚を釣っているときなどを利用して充電できます。
各社から販売されているキット商品なら、ソーラーパネルとコントロールボックス、出力端子や携帯電話コネクタなどもセットになっている商品が購入可能です。
コントロールボックスは、これ1つでDC12V出力やUSB接続端子にも対応し、アウトドア用家電製品や携帯電話の充電ができます。
DC出力端子に対応した電球が付いていれば、屋外で照明を利用することも可能です。
コンパクトタイプのソーラー発電キットは、夜間の防犯対策用として設置する方法や、太陽光を利用した照明の利用もできます。
ほかにもイルミネーション用の電源としても活用するなど、アイディア次第で様々な用途に使えるでしょう。
小型ソーラーパネルの大きさは
アウトドアやベランダ等に設置するなら、20Wくらいのソーラーパネルが適しています。
スマホ用充電用や、屋外照明などコンパクトなサイズのものは、10W以下のものの購入が可能です。
ソーラーパネルはどの場所で使うか、持ち歩く必要があるのか、どのくらいの発電量が必要かによって、パネルの大きさを考える必要があります。
太陽光発電システムの大きさは、JIS規格により算出された太陽電池モジュールの公称最大出力の合計値です。
太陽電池容量はkWで表しています。
この数値が大きいほど、同じ日照環境でも多く発電できることを意味しているのです。
kW単価の計算方法は
【太陽光発電システム合計価格】÷【太陽光発電システム発電量(kW数)】=kW単価 |
です。
この数字が少なければ少ないほど、お買い得なソーラーパネルです。
ソーラーパネルを見てみて、10wと記載されていれば、公称最大出力のことを示します。
公称最大出力とはソーラーパネルの最大出力のことで、実際には様々な気象条件により、この数値の70~80%程度になります。
また、同じ製品でもそれぞれで出力が前後するため、公称最大出力から10%以内に収まっていれば出荷することが可能です。
消費電力とその用途
小型ソーラーパネルを購入するなら、使用する電力に対応する大きさでなければなりません。
一般家庭が年間で消費する電力は、5,500kWhだといわれています。
太陽光発電で換算するとおよそ5kW必要な計算です。
これを1枚200wのソーラーパネルでまかなうと考えると
5kW = 5,000w
5,000w ÷ 200w = 25枚
つまり、200wのソーラーパネル25枚必要だとわかります。
実際にこれだけ多くのパネルを設置できる屋根は少ないため、平均的な太陽光発電の大きさは3~3.5kWです。
小型ソーラーパネルの場合は、1枚のみで電力をまかなうため、1枚でどれだけ発電できるか考えます。
例えば、50wのソーラーパネル1枚と、バッテリー20Wh/5hrの太陽光発電システムがあれば、1日の発電量は200Whくらいです。
最大200wの消費電力の家電製品なら使える計算になります。
メーカー詳細情報にもよりますが、スマホ、小型ラジカセ、タブレットパソコン、ノートパソコン、扇風機程度なら問題なく使えます。
しかし一度に消費する電力が多い、掃除機、電子レンジなどは使うことができません。
小型ソーラーパネルでは、スマホの充電はもちろんのこと、タブレットパソコンやノートパソコン程度なら数時間は対応できます。
太陽光パネルを窓際に設置しながら、またはベランダに置いて太陽光に当てながら家電製品を使用すれば、問題なく使えるレベルです。
小型ソーラーパネルの価格相場
小型ソーラーパネルで自作するには、ソーラーパネルの価格が気になるところでしょう。
大手メーカーではあまり生産されていない
実は小型のソーラーパネルは大手メーカーの取り扱いはほとんどなく、海外製品が多く売られています。
安ければ1万円から揃えられる
自作用のソーラーパネルでは、20wで5,000円~7,000円でも買うことができます。
30w~50wのタイプでは1万円くらいを予算に入れておきましょう。
10w程度なら5,000円以下のソーラーパネルも買うことが可能です。
太陽光発電に興味を持った方は、コンパクトなタイプから試してみてはどうでしょうか。
太陽光発電システムの大きさは目的が重要
太陽光発電を導入するなら、どんな目的で活用するか考える必要があります。
一部の電力自給であれば小型ソーラーでも可能
小型の太陽光発電システムは、1つの家電製品を数時間対応させることくらいは可能です。
一部を太陽光でまかなうと、消費電力の見直しにもつなが ります。
ベランダに太陽光発電システムを設置して、大きな消費電力以外の家電製品は積極的に太陽光でまかなう活用法ができます。
ノートパソコンで少しだけネットを利用するなら、太陽光発電を使うようにするだけでも、節電意識が高まるのではないでしょうか。
手軽に始めるなら、スマホの充電セットを購入する方法や、アウトドアや災害用に1つ備えておく方法もよいでしょう。
災害時にスマホの充電だけでもできれば助かります。
最後に
太陽光発電システム(太陽光モジュール)は高価です。
まずはお手軽に小型ソーラーパネルを使ってみてはいかがでしょうか?
自分がどんな時にソーラーシステムを利用するのか、ソーラーシステムによって自分の生活がどんな風に変化するのか、小型ソーラーパネルでもきっとわかるはずです。
スマホの充電に、アウトドアに、小型ソーラーパネルを是非使ってみて下さい。
- スマホ充電からアウトドアまで用途がある小型ソーラーパネル
- ソーラーパネル購入では用途を考える必要がある
- 価格は1枚1万円以下でも購入が可能