限りある地球のエネルギー資源を守るため、再生可能エネルギーによる発電に注目が集まっています。その中でも特に普及が広まっているのが、太陽光発電です。
今では一般家庭にもずいぶん普及してきました。
広い土地を持っていて、使い道がなく持て余しているなら、そのままにしていては勿体ない。メガソーラーを設置して発電事業を始めるのはどうでしょう。
その可能性について考えるための材料として、ここでメガソーラーについての知識を身に付けましょう。また新しい夢が開けるかもしれません。
メガソーラーとは
メガソーラーとは、1メガワット1000kW以上の出力を持つ大規模な太陽光発電システムのことで、メガソーラーを設置するためには日影のない、広大な土地が必要とされます。
主に自治体や民間企業により、埋め立て地やビルの屋上、堤防、遊休地などに設置されることが多いです。
2011年に発生した東日本大震災時の原発事故に伴い、電力不足となって以来、太陽光発電に期待が寄せられ、国内でのメガソーラーの普及に拍車がかかりました。
現在ではメガソーラーに伴うさまざまな事業が繰り広げられています。
自ら発電事業者となる人もいれば、メガソーラー設置に向いている屋上や土地を提示し、メガソーラーの運営事業者を募集している人もいます。
メガソーラーに関連した産業は、これからも加速していくことが予測されます。
大規模な太陽光発電所ランキング
大規模な太陽光発電は全国各地で行われています。
特に北海道は、敷地もあるので多くなっています。
ここでは、大規模な太陽光発電を行っている発電事業者一覧を見てみましょう。
発電規模が大きい順にランキングしてみます。
■1位 宇久島メガソーラーパーク発電 規模 430メガワット
長崎県にある太陽光発電所です。法人番号:9310001012426。事業者はPhotovolt Development Partners、宇久島メガソーラーパークサービス、京セラ、九電工、オリックス、みずほ銀行。630ヘクタールの敷地面積に設置しています。
宇久島メガソーラーパークは、九州本島の西側にある五島列島の、もっとも北側に位置する島にあります。島の人口は約2200人。主な産業は農業、畜産業、漁業ですが、近年若年層が減り、活力不足が懸念されたため、島の復興も兼ねてメガソーラーが設置されました。
■2位 瀬戸内メガソーラープロジェクト発電 規模 231.44メガワット
岡山県にある太陽光発電所です。事業者は瀬戸内Kirei未来創り連合体。265ヘクタールの敷地面積に設置しています。
瀬戸内メガソーラープロジェクトは岡山県瀬戸内市の錦海塩田跡地を活用したプロジェクト。総事業費を約1,100億円見積もっている巨大プロジェクトです。2014年10月から建設がスタートし、2019年春に運転開始する予定です。
■3位 ユーラス六ヶ所ソーラーパーク発電 規模 148メガワット
青森県にある太陽光発電所です。事業者はユーラスエナジーホールディングス。253ヘクタールの敷地面積に設置しています。
この敷地面積は、東京ドーム50個分に相当し、かなり大規模なプロジェクトとなっています。年間総発電量は一般家庭3万8000世帯分に相当。二酸化炭素の削減効果は、年間約7万トンと見込まれています。
■4位 ソフトバンク苫東安平ソーラーパーク発電 規模 111メガワット
北海道にある太陽光発電所です。事業者は三井物産、SBエナジー。166ヘクタールの敷地面積に設置しています。
北海道は広大な土地が多く残されているため、メガソーラー事業が多く繰り広げられています。その中でもソフトバンク苫東安平ソーラーパークは大変大きく、北海道内では発電規模ランキングトップとなっています。
■5位 レオパレス21ルーフメガソーラープロジェクト発電 規模 100メガワット
レオパレス21は管理物件7000棟の屋根に太陽光パネルを設置して発電しています。
マンション、アパートに太陽光発電を導入し、全国規模に展開しているという点で、レオパレス21はオリジナリティーに 溢れているといえます。
このようにランキングにしてみると、やはり発電規模が大きい事業者は、広大な土地を活用しており、ソーラーパネルを土地に設置していることが分かります。
広大な土地を持て余しているなら、太陽光発電での利用を検討してみるのもいいでしょう。
その際知っておくと便利なのが電源接続案件募集プロセスです。
これは、平成27年に設立された広域機関により制定されたもので、いくつもの電気供給事業者によって、工事費負担金を共同負担して系統接続する手続きです。
容量を超えてしまい、申請した会社が全額負担しなくて済むというメリットがあります。増強工事が必要になった場合、覚えておくといいでしょう。
近年、特に地球のエネルギー資源の保護に世界の目が向いています。
それに伴い、太陽光発電といった環境にやさしい発電方法が推進されています。
太陽光発電などのエコ発電は、何かとコストが高くなりがちです。
そのハードルを下げるため、さまざまな制度が検討されています。
世界の流れを見る限り、太陽光発電は今後も勢いを増していくでしょう。
一昔前に比べてずいぶん導入しやすくなりましたが、今後の発展にさらに期待したいものです。
今後は大規模なメガソーラーも、もう少し導入しやすくなるかもしれません。
各企業の関わる発電所の特徴
企業によって、関わる発電所の特徴と違いがあります。
レオパレス21
レオパレス21は不動産業を営む株式会社。昭和48年に発足し、3回ほど名称を変更して現在に至ります。本社は東京都中野区。
レオパレス21の特徴は、全国各地にあること、また仲介手数料が不要、家具・家電付きであることです。このような特徴から、単身赴任など一時的に住居が必要な場合に利用しやすいといえます。
太陽光発電に関することで言えば、レオパレス21は全国各地の管理物件の屋根に太陽光発電パネルを設置しています。また、マンスリータイプに限り、電気代はもとより、水道代、ガス代が発生しません。
東芝
東芝は、発電機器の製造を行っているだけでなく、プラントの建設におけるエンジニアリング、調達、建設、試験、現地調整などをまとめて行っています。
すべての工程を、責任をもって行うがゆえに、高い信頼性を勝ち得ています。
さらに東芝は、海を越えて外国にも発電施設を展開しています。
三菱電機
三菱電機はタービン発電機の品質向上に取り組み、再生可能エネルギーによる発電の向上に貢献してきた企業です。
また、発電所を有効利用するための単機容量の増大化に対応する技術開発にも力を入れてきました。三菱電機は太陽光発電に関しても、高い技術力を発揮しています。
米国開発会社GSSG Solar社
米国開発会社GSSG Solar社の関わる太陽光発電所のひとつに、長野県諏訪市のゴルフ場跡につくられた発電所があります。
18ホールのゴルフコースという広大なゴルフ場跡に、出力47メガワットという大規模な太陽光発電所が設けられたのです。
このゴルフ場跡地につくられた発電所は、一般家庭約9600世帯の消費電力に相当する年間発電量を見込んでいます。
メガソーラーの将来性
メガソーラーは機器の設置や維持に多大な費用がかかるため、簡単に導入を決意できるものではありません。
推測によっては、1000kWのメガソーラーの設置初期費用は2.5億円かかるともいわれています。
ちなみに、この金額には変圧器や気象観測装置、蓄電池なども含まれています。
これだけ大きな額をつぎ込み、年間利用率は12程度。2.5億円のプラントで売り上げを4000万円と予測した場合、そこから維持管理費、人件費、土地代、減価償却費、借入金返済などを引くと赤字になってしまうのです。
赤字になる可能性を考えると、うまく運用できるのかどうかが不安になってしまい、一歩踏み出せないでいる人は多いです。不安要素もあるため、メガソーラー事業の展開を考えているなら、慎重になる必要があるでしょう。
しかし、今後はこれらの問題が解決に向かう見通しもあります。
今後電気の需要が増すため、発電した電気の受け入れ態勢が整うことが予測されているのです。
なぜなら、「原子炉等規制法」により、発電用原子炉の運転期間が原則40年と定められたためです。この法律によって、5基の原発がすでに廃炉とされることが決まりました。
原子力発電に代わる発電方法として、メガソーラーの必要性は今後ますます増していくことが予測されます。
資産を持て余している場合はメガソーラーの導入を検討してみるのもいいでしょう。また、土地だけはあるが資産はない、という場合、メガソーラーパネルのために土地の貸し出しをするのもいいでしょう。
メガソーラーへの投資は将来性がある
メガソーラーを導入するためにはまとまった費用が必要になり、決して簡単な事業とはいえません。しかし、これからますます需要が大きくなることが予想される、将来性のある事業といえるでしょう。
資産を持て余している場合は、メガソーラーの導入を検討してみるのはいかがでしょうか。また、土地だけはあるが資産はない、という場合、メガソーラーパネル用に土地の貸し出しをするのもいいでしょう。
メガソーラーの運用には知識や工夫、計画性が必要ですが、たいへん将来性のある投資だといえます。
・メガソーラーは今後需要が大きくなっていく
・広い土地を持っているならば、メガソーラーに投資するチャンス