太陽光発電は自然に優しく、売電によって収益を得ることもできる優れものです。
日々使用する電気を自宅で発電できれば、光熱費の削減にも繋がります。
太陽光発電は、初期費用がかかるものの、大抵の場合10年程度で元がとれるといわれています。
時が経てば経つほどに、「太陽光発電を始めておいてよかった」と感じることができるかもしれません。
そんな太陽光発電ですが、新築やリフォームを機に設置を検討される方が多いようです。
しかし、いざ太陽電池モジュール(太陽光パネル)を選ぶとなると、メーカーの多さに戸惑ってしまうこともあります。
メジャーなのはシリコン系ですが、メーカーによって単結晶シリコン、多結晶シリコンなど様々です。
他にも化合物系、有機物系などの種類があります。
発電量重視なのか、安い太陽電池モジュール(太陽光パネル)がいいのか、悩みは尽きません。
ここでは、太陽電池モジュールを比較し、おすすめのメーカーをご紹介します。
太陽光パネルを選ぶにあたって
初めての太陽電池モジュール(太陽光パネル)選びは、チェックするポイントがわからず戸惑ってしまいます。
まずは、太陽電池モジュール選びのポイントを押さえておきましょう。
チェックすべきポイントとして、まず「サイズ」があります。
設置を考えている屋根が広く、目標電量を問題なく発電できるくらいの面積が確保できそうなら問題はありません。
しかし、屋根の面積が狭かったり、複雑な形をしていたりするのであれば、コンパクトな太陽電池モジュールを選ぶ必要があります。
パネルサイズはメーカーによって違うので、コンパクトさを売りにしているメーカーを見つけるといいでしょう。
また、屋根に負担をかけたくない場合は、軽さを売りにしているメーカーを選ぶといいです。
売電による収益を重視する場合には、発電量比較により発電量の高いメーカーを見つけるのがおすすめです。
その他、材質などもメーカーによって様々なので、それぞれのメリット・デメリットを知っておくことが肝心です。
太陽電池モジュールは、頻繁に買い替えるものではありませんから、慎重に検討しましょう。
建物にあったメーカーを選ぶ
太陽電池モジュールを設置する際、どのメーカーでもいいというわけではありません。
設置したい建物に合った、最適なメーカーの商品を選ぶ必要があります。
大きい屋根の場合
設置を検討している屋根が広ければ、パネルの置き場所に困ることはありません。
メーカーは選びたい放題です。
発電量を重視するなら、シャープや東芝など高発電量を誇るメーカーがおすすめです。
初期費用をできるだけ抑え、高品質を求める場合は、パナソニックや三菱、ソーラーフロンティアもおすすめです。
ソーラーフロンティアのCIS太陽電池は、実発電量が多いと人気です。
注意しておきたいのは、屋根が大きかったとしても向いている方角によっては、効率的に発電できないことです。
理想的なのは真南向き、次に南西、南東がパネルの設置に向いています。
屋根の方向は重要ポイントなので、ここはしっかりチェックしておきましょう。
小さい屋根の場合
屋根が小さい場合、太陽電池モジュールは、コンパクトさを売りにしているメーカーを選ぶといいでしょう。
例えば、東芝のSシリーズ253Wモジュールがおすすめです。
1,559mm×798mmというコンパクトさで、これは従来のモデルと比較して23%も小さくなっています。
このパネルを使用して5kWシステムを設置する場合を例にとって、必要となる屋根面積を具体的に見てみましょう。
必要となるパネル枚数は20枚となり、必要となる屋根面積は25平方メートル。
屋根が小さめでも設置しやすく、パネルが小さめなので屋根の形が複雑でも設置しやすいのが魅力です。
つまり、屋根が小さいからといって太陽光発電を諦める必要はありません。
小さい屋根でも、対応できるパネルが見つかります。
屋根の形や寸法も大切
太陽電池モジュールの設置を検討するに当たって、チェックしたいポイントの一つに屋根の形や寸法があります。
屋根の中には、おしゃれに波打っているもの、屋根の面がいくつかのパーツに分かれている形状のものもあります。
つまり、どんなに大きな屋根でも、平らな面が狭ければ太陽光パネル(太陽電池モジュール)の設置は難しくなるということです。
平らな面が狭いなら、太陽電池モジュールは、コンパクトなものを選ばざるを得ません。
ただ、パナソニックは、日本家屋の屋根の形状を研究しており、いろいろな形状にフィットするモデルを出しています。
屋根の形が複雑なら、このようなメーカーをチェックしてみるといいでしょう。
太陽光パネルのメーカーランキング
太陽光パネルを販売しているメーカーに関するランキングをまとめています。
発電効率や軽さ発電量など、自分の気になる項目で上位に入っているメーカーを確認してみましょう。
発電効率ランキング
売電で収益を狙うなら、太陽光パネル(太陽電池モジュール)は発電率の高いものを選びたいものです。
太陽光パネルの主要メーカー一覧の中から、発電効率ランキングをご紹介します。
順位 | メーカー | 変換効率 | 詳細 |
1 位 |
東芝 | 20.1% | 東芝の太陽光パネルの発電効率は業界の中でもトップレベルです。 高品質なため価格は高めですが、満足度は高いはずです。 |
2 位 |
シャープ | 19.7% | 東芝の変換効率には及びませんが、それでも業界内では高いです。 これだけ変換効率がよければ、元も早めにとれるかもしれません。 |
3 位 |
パナソニック | 19.5% (HIT太陽光電池) |
研究と改良の結果、パナソニックの太陽電池モジュールは 温度の上昇に強い仕様になっています。 一般的な太陽光パネルは、高温化では発電量が落ちてしまうのですが パナソニックのパネルはしっかりと電気をつくってくれます。 |
軽さランキング
屋根にかかる負担をできるだけ抑えるためには、軽量の太陽電池モジュールを選びたいものです。
ここでは、太陽電池モジュールの主要メーカー軽さランキングをご紹介します。
順位 | メーカー | モデル | 重量 | 詳細 |
1 位 |
シャープ | NQ-220AE | 14.5kg | この軽さで、朝夕もしっかりと電気をつくってくれる、頼もしいパネルです。 |
NB-245AB | 15kg | |||
2 位 |
パナソニック | HIT247α | 15kg | シャープと比較すると0.5kg重くなりますが、それでも業界内では大変軽く しっかりと発電してくれます。 |
3 位 |
東芝 | SPR-253NX-WHT-J | 15kg | 東芝の太陽光パネルは大変高品質です。 変換効率も発電量も業界トップレベルでありながら、パネルの軽さもキープしています。 |
LPV-200V-BLK-J | 15.7kg |
発電量ランキング
パネル1枚あたりで得られる発電量が大きければ、少ないパネル枚数で目標電量を補うことができます。
ただ、注意して欲しいのは、発電量と発電効率は違うことです。
発電量とは、パネル1枚あたりで得られる電量、つまり出力のことです。
発電効率とは、変換効率ともいい、発電出力を面積で割ったものです。
つまり、一定のパネル面積でどれくらい電気がつくれるのかわかります。
発電効率を10倍すると、パネル1平方メートル当たりで得られる発電量を知ることができます。
しっかり年間発電量比較を比較して、どのくらいで初期費用を回収できるか、考えましょう。
それでは、発電効率の基礎知識を踏まえたうえで、太陽電池モジュールの主要メーカー発電量ランキングを見てみましょう。
順位 | メーカー | モデル | 発電量 | 初期費用 回収 |
詳細 |
1 位 |
東芝 | SPR-253NX-WHT-J | 253W | 7年程度 | 東芝の太陽光パネルは変換効率もトップレベル。 それに伴って発電量もトップレベルで 初期費用は早ければ7年程度で回収できます。 |
2 位 |
パナソニック | HIT247α | 247W | 7年程度 | パナソニックの太陽光パネルはコンパクトで発電量も高め。 こちらも、初期費用が早くて7年程度で回収できます。 |
3 位 |
シャープ | NB-245AB | 245W | 早くて 8年程度 |
発電量は東芝、パナソニックには劣るものの、業界内ではやはり高めです。 初期費用の回収期間は、シャープ、三菱、ともに早くて8年程度です。 |
三菱 | PV-MA2450M | 245W |
発電量の多い高品質なパネルは、それだけ価格も高い傾向にあります。
しかし、何十年も使うことを考えれば、発電量の多いパネルはお得だとも考えられます。
初期費用が支払えるなら、長期的に見てお得なパネルを選ぶのが得策です。
セルの汚れは発電量を少なくするので、そこまでメンテナンスがないとはいえ、こまめに掃除しましょう。
自宅に合ったメーカーを
太陽電池モジュール(太陽光パネル)は、自宅に合ったメーカーを選びましょう。
その際、チェックポイントを決め、優先順位をつけるのがおすすめです。
チェックポイントには
- 発電量
- 価格
- 変換効率
- 軽さ
- サイズ
- デザイン性
などがあげられます。
これらの中から、どれを一番優先させるのかを決め、それを強みとしているメーカーを見つけるとスムーズです。
太陽電池モジュール選びは慎重に
太陽電池モジュールは、一度設置したら何十年も使い続けるものですから、適当に選ぶのではなく、評判や性能をチェックしたうえで慎重に選びましょう。
20年程度の保証が付いているものが安心です。
価格の安い多結晶シリコン太陽電池だけでなく、年間発電量、多角的な視点を持って自宅に合った太陽電池モジュールを選択してみてください。
しっかりシステム保証がついているものがいいでしょう。
疑問、質問は太陽光発電アドバイザー(ソーラーアドバイザー)に聞いて、しっかり悩みを解消しましょう。
設置が終わり、発電を開始すれば、ついに太陽光発電生活の始まりです。
- 太陽光発電パネルを選ぶときはサイズに注目する
- 屋根の形状や寸法、材質などによって理想的なモデル、メーカーは異なる
- 発電効率、発電量を重視するなら東芝のものを選ぼう
- 軽さを重視するならシャープがおすすめ
- 太陽電池モジュール頻繁に買い替えるものではないため、慎重に選ぼう