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発電量からシミュレーション計算|太陽子発電メーカー比較ランキング

太陽光発電

太陽光発電は、どのメーカーのソーラーパネル、太陽電池モジュールを選べばいいかわからない」そんな悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。

太陽光発電は、ただ安いものを選べばいいというわけではありません。
メーカーの特徴や設置する環境を把握し、最適なものを選ぶ必要があります。

メーカー選びに失敗しないため、メーカーごとの様々な比較をご紹介し、実際に家庭に導入した際の売電収入のシミュレーションを行います。

交換効率で比較

交換効率とは、発電をする設備がエネルギー源を、どれだけ電気に変えられるかを表したものです。
交換効率が良ければ、それだけ多い量の電気を生み出せ、その分、光熱費の削減や収益の増加にもつながります。
もちろん、耐久性などを加味して総合的に選ぶ必要がありますが、交換効率は、パネルのメーカー選びには、外せない項目といえるでしょう。

住宅用太陽光発電パネルには、「単結晶パネル」と「多結晶パネル」の2種類があります。単結晶パネルは多結晶パネルよりも効率よく発電を行うことができ、現在、市場の9割を占めているものです。

単結晶パネルの交換効率メーカー別ランキング上位3位がこちらになります。

1位 TOSHIBA(250W) 20.1%
2位 SHARP(240W)  18.7%
3位 Panasonic(198W) 17.2%

日本の家庭用パネルにおいて、最高峰のパネルと言えるのが、東芝のパネルです。
実はこの東芝のパネルは、1985年にアメリカのシリコンバレーで設立された「サンパワー社」の製品を使用しています。

このサンパワー社は、交換効率の分野で、常に世界記録を塗り替え続けているのです。
実績のあるサンパワー社の製品なので、東芝のパネルはとても信頼がおけます。

ちなみに、シャープの扱っているパネルは、東芝同様サンパワー社のものですが、東芝のものより一つ前のモデルです。

年間発電量で比較する

交換効率同様、年間発電量も、ソーラーパネルのメーカーを選ぶ際には、重要な指標になります。
1kWあたりの予測変換発電量ランキングメーカー別上位3位は以下、太陽電池モジュール出力・公称最大出力・システム出力係数をもとに算出しました。

1位 TOSHIBA(250W) 1147kWh
2位 Panasonic(198W) 1130kWh
3位 SHARP (240W) 1096kWh

これは、東京、南向きで屋根の角度が30度の場所で計測をしたものになります。
注意したいのは、交換効率が良ければ、必ずしも年間発電量が増えるわけではないということです。

いくら交換効率がよくても、パネルがもつ本来のパフォーマンス力を発揮できなければ、多くの電気を作り出すことはできません。
「暑さに強い」など、パネルにもそれぞれの特色があります。

この年間発電量はあくまで目安です。
パネルを選ぶ際には、メーカーごとの特色や、パネルを設置する場所など、様々な要因を加味して考えることが重要になります。

導入コストを比較

太陽光発電投資において、初期費用の回収はマストな課題です。
極端にいえば、初期費用を回収してしまえば、そこからの電売益は、そのまま取っておくことができます。

それゆえ、導入コストは安いに越したことはありません。kW単位での導入コスト、メーカー別ランキング上位3位がこちらです。

1位 カナディアンソーラー(215w) 27.6万円
2位 TOSHIBA(200w) 28.2万円
3位 ソーラーフロンティア(170w) 28.3万円

1位のカナディアンソーラーは、世界第6位の生産量を誇っています。
加えて、導入コストが安価にもかかわらず、生産効率の高い単結晶パネルを使用しており、保障も充実しているメーカーです。

2位の東芝は、交換効率、年間発電量の分野に続いてランクインです。
保証も充実しており、間違いない製品といえるでしょう。

3位のソーラーフロンティアは、国内メーカーで、「影に強い」という特徴を持っています。導入コストも比較的安く、出力保証が20年と、国内のどのメーカーよりも長いのが大きなメリットです。

【家庭用の収支をシミュレーション】

では、実際に住宅用太陽光発電システムを導入した場合のシミュレーションをしてみます。

場所は東京を想定し、南向き、20度の屋根の角度、設置面積は30㎡。
導入コストのランキングで3位に入っている、ソーラーフロンティア社「SF-170s」という5kWのパネルを、30枚使用したと仮定します。

ソーラーフロンティアの運営するミュミレーションサイトで、年間合計発電量を算出します。
住んでいる地域や屋根の形状を入れるだけで、発電量、光熱費の電気代削減量などをシミュレーションしてくれるものです。

http://www.solar-frontier.com/jpn/residential/simulation/

このサイトの算出によると、この設備での年間発電量は5710Kwhとなります。

「設備利用率」とは?

シミュレーションを行うにあたって、まず設備利用率の概念について理解しておく必要があります。
設備利用率とは、発電設備が年間に発電した電気の量を、その設備が24時間、365日稼働し続けた場合に発電できる電気の量で割ったものです。

例えば、その設備が100パーセントの力で半日稼働し続けたとします。そうすると、設備利用率は50パーセントです。

太陽光発電は、夜はもちろん発電ができませんし、天候などの影響も受けるので、風力発電などよりは、設備利用率が低い傾向にあります。
2014年、経済産業省が示した太陽光発電の設備利用率の基準は13パーセントです。

設備利用率は、次の計算式で算出することができます。

年間発電量÷(キロワット数×365日×24時間)

前項ではじき出された、年間発電量5710kWhという発電量をこの計算式に当てはめた場合の設備利用率は、約13パーセントで経済産業省の出した数字と一致します。

売電と買電の割合を比較する

収益を比較するためには、発電した電気がどのくらい売れて(光熱費の節減を含む)、実際にどのくらい電気を買う必要があったのか、その比率を知る必要があります。

続いて行うのは、売電と買電の割合の比較です。
比較をするうえで、世帯の年間使用電気量年間の電気代、そして、発電された電力のうち、どの程度が売電に回されているのかを知る必要がありますが、これに関しては、各々の平均値を使用します。

2013年、東京都の年間一世帯当たりの電気使用量は5,300Kwh

http://www.stat.go.jp/data/kakei/sokuhou/tsuki/pdf/fies_rf3.pdf

電気代の平均は、109,415円となっています。

http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/GL08020103.do?_toGL08020103_&listID=000001117335&disp=Other&requestSender=dsearch

売電率の平均ですが、東京都では、1995年から2005年までの調査で、平均して約50パーセントの電気が売電に回されていることがわかっています。

http://www.solar.nef.or.jp/josei/h18-07.pdf

太陽光発電は、日中太陽が出ていて、設備が発電を行っている間は、電気をためることができません。発電した電力は自宅で消費されるか、そうでなければ売電されることになります。日が出ている間の時間は、自家での電力消費が、発電量を上回らない限り、電気代はかからないということです。

しかし、日が沈んでからの時間は、電力会社から電気を買わなければなりません。
あまりないことですが、極端に言えばこの夜の時間帯の消費電力が、昼間の光熱費(電気代削減量)、売電収益を上回ってしまえば、損をしてしまうことになります。

このシミュレーションでは、年間平均して朝6時に日が昇り、18時に日が沈むものと仮定します。
そうなると、18~6時までの間は、電気を買わなければならないことになります。
ここでは、買電する電気のうち、18時から21時までに40パーセントを使用、それから日が昇る6時までに残りの60パーセントを使用している想定です。

発電を行っていない時間帯にかかってしまう電気料金については、電力会社やプランにより違いがありますが、ここでは、東京電力の「夜トク12」というプランに加入していると仮定します。

夜トク12プランでは、午前9時から午後9時までの時間帯は、33.76円/kWh、午後9時から午前9時までの時間帯は22.55円/kWhという値段で電気を買うことができます。

http://www.tepco.co.jp/jiyuuka/service/plan/yorutoku/index-j.html

上記で説明したように、売電される電気量の平均は50パーセント、そして1世帯当たりの年間電気使用量が5300kWです。

こちらに要点をまとめてみましょう。

・太陽光発電によって作られる、5710kWのうち50パーセント、
 つまり2855kWが自家消費に回される
・年間電気使用量5300kW-2855kW(自家消費分)=2445kWは売電する必要がある
・売電する電気の使用時間帯は、18~21時に40パーセント、22~6時に60パーセントとする

これをもとに、夜トク12プランに当てはめて電気料金を求めると、

「夜トク12」日中時間帯 2445kWh×40%×33.76円/kWh=33,017円
「夜トク12」夜間時間帯 2445kWh×60%×22.55円/kWh=33,080円

合計66,097円となります。

実際の収支

それでは、出た数字をもとに、実際の収支を出してみましょう。

5710kWhの50パーセント、2855kWhの電気が売電に回されているので、年間の売電収益は、79,940円です。
年間の電気代平均は109,415円、そこから、実際に買電した金額である66,097円を引くと、削減できた電気料金が出ます。

つまり、

79,940円(売電益)+43,318円(削減した電気代)=123,258円

という金額が、この場合に太陽光発電で、年間を通して得られる収益になります。

太陽光発電システムは自宅環境とパネルの特徴を確認して選択すべき

太陽光発電設備を購入する際は、単に安いという値段で選んではいけません。
各社パネルの特徴、設置する地域の特色をしっかり把握してから選ぶことが重要です。

導入した後は、日中電気を使わなくて済むことが多いので、電気プランの見直しも行うとよいでしょう。
そうすることで、太陽光発電による収益をさらに大きくすることができます。

 

まとめ
  • 交換効率・年間発電量・導入コストのトータルバランスにおいて、TOSHIBAが最も支持されている
  • 年間発電量はパネルのパフォーマンスに左右されやすいので、あくまで目安として判断すべきである。
  • 設備利用率の概念を理解し、売電と買電の割合を比較してシミュレーションを行う必要がある。
  • 太陽光発電設備を購入する際は、安さだけではなく、各メーカーの特徴、設置する場所の特色を把握することが重要。

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