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ソーラーパネルが電気に変換する仕組みと自然への効果とは?

太陽光発電

「発電電力」と言われてイメージする物の多く、例えば、火力発電や原子力発電、水力発電などは動力として使う力こそ違いますが結局「羽を回して発電機で発電する」という仕組みであり、その仕組みの源流は蒸気機関までさかのぼります。

一方、太陽光発電はパネルを使って光電効果を利用して、発電するので上にあげた三つとは全く違う仕組みをとっています。
ここでは、そんなソーラーパネルの仕組みについて解説していきます。

 

ソーラーパネルとは

実際にソーラーパネルを見ると、小さな板状のものがいくつも繋がっている構造になっているのがわかります。いわゆるソーラーパネルとは、太陽電池の集合体のことを言います。

この太陽電池は「電池」と言われますが、発電を行うものです。
その発電方法は、太陽から受けた光エネルギーを光起電力効果によって、電気に変換します。
つまり、「発電機」に近いものと捉えるといいでしょう。

太陽エネルギーを今のように本格的な発電目的で運用するようになったのは、1950年代に入ってからです。
しかしその仕組み自体は1800年代に開発されており、様々な場面で見かけることがあります。

おなじみの物としては、電卓、腕時計、ほかには災害用懐中電灯に小さな太陽電池が付属しているのを見たことある人も多いかと多いのではないでしょうか?
この太陽電池の最小の単位を「セル」と呼ぶのですが、セルを板状に複数個つなげ屋外で利用できるように加工したものが「モジュール」、この太陽電池モジュールを複数個つなげたもの「アレイ」と呼びます。

普段私たちが「ソーラーパネル」と呼ぶものは、このモジュールからアレイのサイズの物です。

ソーラーパネルが電気を生む仕組み

冒頭にも書いたように一般的な大型発電は、「何らかの方法で発電機を稼働させる」ことで電力を生みます。

例えば、火力や原子力は、熱でお湯を沸かして蒸気タービンを回すという意外と単純な仕組みをとります。
一方、太陽光発電はそういった可動部分は一切なく、「物質に光を当てると電子が動く」という光起電力効果で電気を生み出す仕組みをとっています。

光起電力効果がなぜ起こるかまで説明すると難しくなるので、ここでは省略しますが、電子が動くことで電気が生まれるので、その電気を外部に取り出しの電池に蓄えるなどして利用するのが「太陽子発電」となります。

また、近年のパネルはシリコン系の素材を使うのが主流ですが、効率よく電気を取り出すことを目的として、改良がおこなわれた結果といえます。

 

自然への効果について

ソーラーパネルや太陽光発電の自然への効果、影響については「賛否両論がある」というのが正直なところです。

ソーラーパネルを用いた太陽光発電は、災害時や電気がひけないへきちでの電力として以前から用いられていました。
しかし、特に注目を集めるようになったのは、CO2などの温室効果ガスの削減が国際的な取り組みとして行われるようになってからです。
太陽光発電は、太陽光のみで発電ができるので、温室効果ガスの削減に限って言えば非常に効果が高いと言えます。
また、温室効果ガス削減という意味では、原子力発電もほとんどガスを出さないのですが、福島原子力発電所の事故によって「原子力に依存することのリスク」というものが確認されるようになりました。

そこで、太陽光に頼るため安定性がないとはいえ大きなリスクがなく、なおかつ自然エネルギーの中では設置場所を選ばない「太陽光発電」は、国の補助金もあり大きく発展したという訳です。
※現在は国の補助金は出ません。自治体では出るところもあります。

 

開発による自然への影響もあるが

太陽光発電バブルともいえる発展の結果、「無計画な開発による自然破壊」や「ソーラーパネルの製造や廃棄でおきる自然への影響」といった問題も指摘されるようになりました。

ただ、自然破壊はどの発電でも多かれ少なかれ起きてしまうことであり、それを規制する取り組みもありますし、ソーラパネルの製造やリサイクルに対する取り組みも始まっています。
一般市民にまで、太陽光発電が広まったのはつい最近であり、今後の展開がわからない分野ですから、この部分については「将来に期待する」というのが正しいのかもしれません。

 

ソーラーパネルを取り付けて売電する仕組み

ソーラーパネルを使い発電した電気は、自宅や施設などで利用するほか電力会社に買い取ってもらうことができます。これを「売電」と呼びます。

この売電には、自宅で使って余った分を電力会社に売る「余剰買取」と、発電した分をすべて買い取ってもらう「全量買取」の二つがありますが、どちらにしてもまず電力会社と契約を結ぶ必要があります。

契約を結んだあと、自宅の発電施設と電力会社の設備を連結(系統連系)させます。
そして、契約に応じて自宅で発電した電気を売るという流れになります。

 

ソーラーパネルは自作もできる?

太陽電池のセルは、電気工作用などで売られているので、ソーラーパネルの自作は可能です。
しかし、家庭用ソーラーパネルは数万円程度でネット通販で購入できるので、わざわざやる人はほとんどいません。

むしろ多いのは、パネルを自分で設置して、太陽光発電システムをDIYで作るという人たちです。
インターネットなどで、ソーラーパネルやインバーターなど安く必要部品を集めて、車用のバッテリーなどを使い電気を充電し使うといった形です。

専門の知識を持った人が、売電まで可能な設備を自作した例などもインターネットで公開されていますが、規模としては、パソコンやスマホの電源確保を目的とした簡単な物が多く、節約や生活のためという意図よりも、「日曜大工の一環」「電気工作の入門として」「太陽子発電に興味があるから」といった、趣味や道楽の一環として作る人が多いようです。

まずはスペックの目安から決める

趣味の自作をするにしても、売電を目的にした施設を作るにしても、重要になってくるのが「ソーラーパネルのスペック」です。
その比較の際に多く用いられる基準が、「モジュールあたりの変換効率」です。
簡単に言ってしまえば、「モジュール一枚当たりで太陽光をどの程度の効率で電気に変えられるか」つまり発電効率の高さを表す物です。
この効率が良ければ発電量が増えるわけですから、同じ規模の太陽光発電施設であれば、変換効率が高いほうが発電量が増えます。

ただ、性能が高いということは価格も高くなりますし、パソコン電力用に自作するといった小規模発電だとそこまで大きな差はありません。
ですから、スペックと値段、そして自分の予算を比べながらソーラーパネルを選びましょう。

【2017年】変換効率メーカーランキングベスト5!

メーカーによってモジュール変換効率も変化し、電力量も比例して変わる重要な部分です。
変電効率が高いメーカーをランキング形式で紹介します。

■順位|企業名|品番|変換効率

1  東芝(サンパワー) SPR-X21-345  21.2%

2 シャープ NQ-256AF 19,6%

2 パナソニック VBHN252WJ01 19,6%

3 京セラ KJ220P-3MUCG  18.8%

4 カナディアンソーラー CS6V-245MS  18.11 %

5 JAソーラー JAM6(K)(TG)-60- 18,04%

ただ国内外すべてのメーカーを網羅するのは難しいため、調査に漏れなどがある可能性があります。
また幅広く紹介するということで一社につき一製品となります。
その点については了承したうえで、あくまで目安としてご利用ください。

 

太陽光発電の導入を検討するなら変換効率をよく調べよう!

太陽光発電を利用したい、というだけであれば仕組みをしる必要は正直ありません。しかしソーラーパネルがなぜ電気を生むかや、その電気をどう売るかなどを知るだけでも、契約を行う際に大きな違いとなります。

無計画な設置はトラブルと後悔しか引き起こしませんから、太陽光発電の仕組みについて、基本的な事だけでも押さえておくことをお勧めします。

まとめ
  • 太陽光発電は「発電機を回して発電する」といったことはせず太陽電池によって発電する
  • 太陽電池のセルを複数個つなげたものを「モジュール」、モジュールを複数つなげたものを「アレイ」と呼び、ソーラーパネルはモジュールとアレイのことを指す
  • 太陽光発電は温室効果ガスの削減に効果があるが、無計画な開発など賛否両論がある
  • 家庭の発電施設と電力会社の送電施設をつなげて売電を行う
  • ソーラーパネルを自作する人は滅多にいないが、太陽光発電を自作で作る人はいる
  • パネルのスペックと仕組みを覚えてしっかりとした計画を立てよう

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