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【平成29年度の太陽光発電】買取価格の下降と補助金の関係性を解説

太陽光発電

平成29年太陽光発電制度は大きな転換点を迎えました。買取価格の下落や国の補助金制度打ち切りを受けて、投資妙味が落ちたと述べる専門家もいるようです。

しかし、そんな社会的背景があるからこそ今が投資するチャンスとも考えられます。太陽光発電を取り巻く環境を正しく理解して、資産運用をはじめるときの判断材料としてください。

平成29年度の買取価格は?

大きな法改正を受けた平成29年度の買取価格が各方面から注目を集めています。法改正の流れと太陽光発電の買取価格について見てみましょう。

固定価格買取制度について

太陽光発電など再生可能エネルギーの普及を後押しするために設定された固定価格買取制度(FIT)が大きな転換点を迎えています。

平成24年にスタートして以降、未稼働設備や国民負担の増加が問題視されてきました。そこではじまったのが改正FIT法です。平成29年4月1日の新法スタートを皮切りとして認定基準にも変更点が多々あります。

新法基準で認定許可を受けていない事業者には経過措置がとられます。新法で求めているのと同等の事業計画書を提出することで認定を維持できるルールです。

この手続きを経ないことには認定が失効します。新法を受けた買取価格が注目されるところですが、買取価格はどう推移したのでしょうか。

前年の平成28年度から3円引き下げ

平成29年度の住宅用太陽光買取価格は28円/kWhとされています。平成28年実績の31円/kWhと比較すると3円の引き下げです。平成30年には26円/kWh、平成31年には24円/kWhになることが決まっていて2円ずつ下がっていきます。

事業用太陽光発電についても同様の動きがあり、平成29年の買取価格は21円/kWhに決まりました。前年と比較して3円の引き下げです。平成24年・平成26年に4円の引き下げがあったことを考えると、下げ幅については縮小傾向にあります。

平成29年度の補助金について

太陽光発電システム設置を促すための各種補助金制度を見ていきます。国・地方自治体の扱いを知り、初期費用負担を軽減しましょう。

平成26年度以降、国からの補助金はなし

住宅用太陽光発電の補助金は平成26年度をもって打ち切りです。今後の動向について未確定ではありますが、一旦打ち切った補助金が復活する保証はありません

国からの補助金がなくても設置するメリットがあるような、収益性の高い計画が求められていますから、ノウハウ豊富な業者への相談が収益性を高めるポイントです。

地方自治体の補助金は条件の確認が必要

都道府県と市町村からの補助金は継続されています。お住まいの地域の担当課に確認して、該当する補助金有無を調べてみましょう。

補助金の支給対象者・建物や設備の条件は、地方自治体によって異なります。補助金支給前提で工事を進める場合には、個別条件をあらかじめ確認しましょう。

交付申請の流れについても地方自治体によって異なります。一例をあげると、交付申請書などの必要書類をそろえて提出、地方自治体の交付決定通知書を受け取った後に着工する流れです。

設置工事が終わったら指定の期日内に実績報告書をまとめて、環境課などの管轄課に提出します。実績報告書の内容が精査され問題ないと判断されて、交付決定通知が来るのを待つ運びとなります。

補助金交付申請をしてから実際に支給されるまで数ヶ月程度かかるのが通常です。

自治体によって補助金の発表が違う

具体的にどのくらいの補助金支給があるのかは、自治体によって変わってきます。県民税・市税の徴収状況などで、自治体のお財布事情は異なるためです。
ここでは一例として、福島県の補助金例を見てみましょう。

○平成29年度 福島県住宅用太陽光発電設備導入支援補助金

対象者:県内にある住宅に対して要件を満たす太陽光発電設備を設置する個人・法人
補助金水準: 40,000円/1kW ※160,000円が上限

これは県が設定している補助金で、市の補助金制度は別枠です。たとえば福島県いわき市に住居を構える場合、環境負荷軽減措置に対する補助金制度を検討できます。

○平成29年度 いわき市環境負荷軽減機器導入促進補助制度

対象者:市内の事業所に依頼して環境負荷軽減機器を購入、自ら居住する住宅に設置する個人。もしくは、対象機器がついた住宅を購入した個人。
補助金水準: 10,000円/1kW ※40,000円が上限

福島県が設定している補助金・いわき市が設定している補助金でも、ここまで支給水準が変わってきます。市の境界線近くに太陽光発電設備つき住宅を検討している場合には、該当地域の補助金水準を確認すると有利です。

市町村の補助金がない場合でも、県が設定する補助金が活用できるケースはあります。あらかじめ制度の詳細を確認して業者に相談してみましょう。

平成29年度に太陽光発電導入する具体的なメリット

平成29年度のうちに対象システム導入をおすすめしたい理由についてご紹介します。

買取価格降下と同時に初期費用が下がっている

買取価格が下がったのは初期費用の下落も一因です。一般的なサラリーマンの給料でも挑戦しやすく参入障壁が下がっています
今後のマーケット需要では再び設備費用があがる可能性も否めません。

太陽光パネルの性能向上

初期費用が下がったにも関わらず性能面はあがっています。技術進歩が進んで高性能設備が整いつつある今のタイミングは参入の好機でしょう。

同じ日照量でも効率的に発電できれば利回りは安定します。政府の定める認定様式を満たす設備を手頃な値段で設置するチャンスです。

平成29年度の再生エネルギー賦課金単価は2.64円/kWh

制度改正を受けて一般家庭の電気代があがっています。電気料金値上げの背景にある再生エネルギー賦課金について理解しましょう。

再生エネルギー賦課金とは?

電気の利用状況に応じて電気料金に上乗せでかかってくるお金です。電力買取価格でエネルギー調達する際の費用として活用されます。従来のエネルギーと比較して割高な電力を利用者全員で支えていく仕組みです。

なぜ国民が負担しなければならないのか

再生可能エネルギー普及を後押しするためには、一定の費用がかかります。これを電気利用者全員でまかなっていくのが再生エネルギー賦課金の考え方です。

化石燃料に依存を続ければ燃料価格の変動が電気料金に反映されます。利用者にとって不便な状況を防ぐためにも、太陽光発電のような繰り返し発電できる仕組み作りが重要です。

再生エネルギー賦課金は年々上がっている

太陽光発電設備の普及とともに、再生エネルギー賦課金が上昇しつつあります。利用しているだけでは、電気料金が高くなる影響をダイレクトに受けて家計に負担がかかる時代となりました。

早い段階から家庭でエネルギーを産み出すサイクルに切り替えることで、長期的な見通しが安定します。売電収入や自家発電分の電気代削減利益と価格上昇分を差し引き、相殺される状況が理想です。

今後もエネルギー賦課金が上がり続けるようなら、ますます家計に対する影響は大きくなる可能性も否めません。補助金など政府の後押しがある段階で設備投資を進めていけば、将来的な電気代高騰リスクに対処できます。

長い目で見た将来まで見据えた投資をすることで安定した家計とエネルギー活用を目指していきます。

平成29年度の太陽光発電に必要な対策

平成29年度の太陽光発電政府基準を満たすため、クリアしておきたい対策を見ていきます。

太陽光発電の売電収入で賦課金の負担を減らす

売電収入を活用した光熱費節約を検討するにあたって、費用対効果の検証が重要です。平成29年度の改正点をふまえたうえで、効率的な提案をしてくれる業者に依頼すると安心できます。

これからリフォームや新築物件の購入を検討している家庭なら、家庭用エネルギー管理システム導入済みのスマートハウスを検討するのも一案でしょう。

すでにある住宅にシステム設置しようとすると一定のコストが必要です。あらかじめ太陽光発電設備や蓄電システムが備わったシステム付き住宅を購入することで、将来的な費用負担増加に対応できます。

日常的な電気代節約もできる仕組みを整えることにより、賦課金負担が増えた場合の家計への影響を最小限にできることでしょう。

平成29年度FIT改正後、メンテナンスなどが義務化に

新FIT法の認定基準として適切なメンテナンスの義務化が入っています。

定期点検を受けないと認定許可取り消し処分を受ける可能性もありますので、専門業者との協力体制が不可欠です。設置工事の段階で点検・保守作業についての扱いを確認しましょう。

アフターフォローまで信用できる販売店・施工店を選択しよう

適切なメンテナンスを受けないと、事故やトラブルをまねくリスクがあります。アフターフォローまで含めて、誠実な対応を依頼できる販売店・施工店とのおつきあいが重要です。

何件かに見積もりをとって、設置後のフォローについて聞いてみてください。初期費用だけでなく継続コストを含めた計画をたてることが安定した運用につながります。

太陽光発電は将来性のある資産運用

買取価格が下落してもなお、大きな可能性がある市場と言えます。再生可能エネルギーに対する需要増加は世界的な流れです。

生活と密接に関わる分野ですから需要が枯渇することはありません。太陽光発電は、一般家庭であっても気軽にはじめられる資産運用手段の1つともいえるのです。

長い目で考えた見通しをもとに、導入を検討してみてはいかがでしょうか。

まとめ
  • 平成29年度の買取価格は前年度比3円の下落。
  • 今後も下落傾向が続くものと考えられる。
  • 地方自治体の補助金活用による初期投資抑制で収益性を高めたい。
  • 新FIT法を受けたメンテナンス義務化によって業者選びが変わりつつある。
  • 信用のおける販売店・施工店との関係が重要である。

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